無意識日記々

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「案ずるより生むが易し」

In The Flesh 2010 のリリースはまるでピースの欠けてた事に気が付かなかったジグソーパズルのようである。もうとっくにマスターは上がっていて、後は誰かがボタンをひとつ押せば配信が開始される所まで来ている。そして漸くリリースが決まった所で今ココ9月も中旬まで来た。

整理しておこう。我々はなぜここまでITFがリリースされなかったのか正確な理由は知らない。しかし、リリースには現レコード会社トップの力が必要だった事だけは知っている。

気になるのは、まず、本当にリリースされるとして、その名義である。当時はUniversal の Island レーベルの UTADA だったが、今は宇多田ヒカルの居たEMIがUniversalに統合され、さしあたっては Universal の Utada Hikaru ?? これもわからないが、少なくとも日本国内に向けては[宇多田ヒカル]表記で行くだろう、とは推測される。というのも、余りにもこの字面が日本国内で影響を持ちすぎているからだ。名前表記を買えるメリットは日本国内では薄い。いや、ない。そこはお母さんの後を追わなくてよい。少なくともレコード会社は[宇多田ヒカル]で行きたいだろう。当時のUTADA表記は、洋楽部門という事で整合性があった。しかし、店頭レベルではやっぱりみんな"宇多田ヒカル"って横のPopに書いてあったようにも思う。そりゃそうだろうね、売る方からしたら。

であるのなら、ITFを日本国内でリリースするのなら宇多田ヒカル名義を使いたい。とはいえ、あれだ、マスターはとっくに、つまり、吸収合併話が出る以前に仕上がってる訳で、作品の中身のテロップやクレジットは全部"UTADA"かそれに類する表記になっている筈であり、今更そこを改変する訳にもいくまい。あクマでも配信限定を想定していますが。

もうひとつの問題がある。中で宇多田ヒカル名義の楽曲を沢山歌っている事だ。一体、これの権利処理ってどうなっているのだろう。商品使用だから普通に著作権使用料が発生するだろう。そのときユニに居てエミの歌を歌った映像がエミを取り込んだユニからリリースするのは…あーもー訳わかんない!(笑) 情報が少なすぎるのだ。これに尽きる。こんなにも「案ずるより生むが易し」という格言が心に染み入るシチュエーションもないよ。

ユニにはまだIslandレーベルがある訳だから(名門だもんね)、そこからリリースされるのか、それとも商品は"ユニバーサルグループ内で引っ越しをして"EMIから出されるのか、その場合邦楽部門から宇多田ヒカルとしてリリースするのか洋楽部門からUtada Hikaru或いはUTADAとして(その場合はUTADAがIslandからEMIに"移籍"する事になるんだけど)リリースするのか、それもわからん。何しろ、Utada Hikaruはアーティスト活動休止直前にEMIと世界契約を結ぶ事に同意したのだから…

…多分、人類史上最も複雑なレコード契約変遷に違いないな、これは。ったく、真ん中でひとり158cmないかもな女子が歌ってるだけの、極々シンプルな事なんだけどね。


考えようによっては、In The Flesh 2010 のリリースによって、そういった複雑な疑問の数々のうちの幾つかに答が得られるのかもしれない、ともいえる。つまり、リリース自体が新情報の宝庫なのだ。いやもう滅多に言わない台詞で今夜は〆させてうただこう。「早よリリースしてくれ!」