無意識日記々

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孤軍奮闘

毎度話の掴みにアニメの話題をもってくるのは、まぁそれならわかりやすいかなー、という程度にほんわり思っている、ってだけで深い意味はない。「来月発売されるTRANSATLANTICの新譜にどう期待するか」から入るよりはいいかなー、と。まぁ、どっちでもいいか。本当は、同じ邦楽シーンの中で今ライバルたちはこんな事しているから…だなんて切り口で入れればいいんだけど、宇多田ヒカルのライバルなんて居ないからね…。いや同期の人たち、MISIAやらaikoやらが頑張っているけれども(MISIAはたった今体調不良でコンサートキャンセルしたばかりだが…)、彼女たちの生き方が参考になるかというと、う〜ん…。少し年齢も違うしねぇ。

前も書いたけれど、やっぱり創造的なクリエイターはインタビューが面白い。面白くなっていないのは七割方インタビューアの力量不足だ。残り三割は本人の喋りが下手なケース、という感じ。逆に喋りが面白いのに作品がつまらないってのはまずない。なんだかんだで、クリエイターってのはしょっちゅう考えているのだ。

という視点からみている私からすると、邦楽誌のインタビューを読むのは苦痛ですらある。それだったらアイドル扱いしてくれた方がよっぽど楽しい…と。

で、なんでこんな愚痴っぽい事を書いたかというと、そういえばWILD LIFEの頃のインタビューはつまらなかったなぁ、という事を思い出したからだ。といっても、内容がどうのというより、相手が誰であってもヒカルが常に"用意していた答を繰り返す"事に終始していたからそう思ったまでの話なんだが。

その時は、即ち、インタビューアとの相互作用の中で何か面白いアイデアが生まれていく、というダイナミズムがなかった。これはまぁ確かに贅沢な感想で、常に桜井和寿浦沢直樹を引っ張り出してこれる訳じゃないんだけども、然し、宇多田ヒカルが喋るという貴重な機会(普段はオフィシャル・インタビューの切り貼りがメインだからね)なんだから、少しは気合いの入ったセッティングを期待したいのだが、そうなってくるとやっぱり、同世代にライバルが居てそこらへんと交流があるとか、彼らの中で揉まれてインタビューアが育つとか、そういうのが必要になってくる。それがない。Hikaruは常にいい歌を世に出してきているからその点については不満はないが、孤軍奮闘な感じはどこまでも否めない。

とはいえ、本人はそういった環境に慣れ切っているので、全然気にしていないんだろうなぁ。それならまぁ、よいかな…。