無意識日記々

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LuvLive06 Give Me A Reason

今までの曲については、基本的にライブの"音"について語ってきた。しかし、せっかくののライブDVDなのだから、映像面での特色も十分に味わっておきたい。それにうってつけなのがこの6曲目、Give Me A Reasonである。

このテイク、音だけ聴いていると必ずしも絶好調という訳ではない。所々発声に詰まるし、エンディングのアドリブは切れ味とダイナミックさに欠ける。もしこれがライブCDだったら、あんまりいいテイクじゃないな、で済ましてしまいそうなのだが、ヒカルの顔を観ながら聴くと180度印象が変わってしまうかもしれない。

元々、ヒカルにとってはエモーショナルな曲なのだ。レコーディング時のエピソードを思い出そう。それは、ライブになっても同じなようで、ここでのヒカルの顔はただただ「もう泣きそう」なのだ。

冷静にみると既にイントロからヤバめな表情をしているが、一番については何とか歌いきっている。しかし、これが二番の歌に入ってくると途端に、いや、徐々にかな(どないやねん)、声にも震えが出てきてしまう。

元々苦しそうな、泣き出しそうな歌い方をする人なので、「泣きそうなんじゃないの?」というのは大抵邪推なのだが、こうやって常に上を向いて髪をかきあげる仕草を何度も繰り返されると、目の潤みも照明のせいとばかりは思えなくなってくる。

『もう少しだけ素直でもいい』の『いい』をいつもより短く切って歌う場面などは、少し堪え気味なような横顔を見せる。その後軽く下唇を噛むのにも目を引かれる。『やっと見つけた答え』の『見つけた』も少しよれるし、『からかわれてる』も同様である。『いつか君に追いつきたい』でちらっとなる笑顔は照れ隠しかな。『近づく程に遠くなるみたいだ』なんか、今にも泣き出しそうな顔。『今は一人にしないで』で気持ちを落ち着かせるかのように小さく跳ねるマイクを持つ右手の指。なんとか歌い終えて今剛によるギターソロが始まった時の束の間の安堵の表情。いやはや、細かい所まで見過ぎかな? いやいや、ここはそういう場所だから。

『こどもみたいにこえをあげてはしろう』で中途半端に突き上げる右腕とまたしても照れ笑い。『ひとりにしないで』も『Won't you tell me』も声がかすれる。そこからある程度は立て直すのだが、全体的に覇気が続かない。伸びやかに声を出そうとすると詰まるのだろう。この曲に関しては歌い終えた後にドラムソロが始まってヒカルは脇によけてスポットライトからほんの少しばかり外れられるので、そこでどんな表情をしていたかまではわからない。


そういや、ヒカルの5の5でも序盤からずっと「もう泣きそう」な顔をしていて、あの時は本当に泣き出しちゃったんだけど、まぁ、本来泣き虫なコだったんだろうね。ひたすらずっと我慢してただけで。