無意識日記々

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ハイレゾウォークマンF887EVAコラボモデル

困ったもんだな。EVAとコラボしたハイレゾウォークマン。もし先月買ってなかったら光の速さで購入決定だったよ。何しろ同じF880シリーズだからね。こっちはF886であっちはF887だけれども。

今回の肝は序破Qサントラのプリインストール。そしてそれに加えての「宇多田ヒカルの主題歌(都合3曲)の収録」だ。しかも3枚プリインストールを選択するとFly Me To The Moon 2007までついてくるらしい。この音源に関してはどこにもハイレゾだとは書いてなかったが、幾らなんでもaac320kppsでしたちゃんちゃんみたいな騙し討ちはしないだろうからこれもハイレゾと見て差し支えないだろう。合計4曲、ヒカルの新しいハイレゾ音源が手に入る訳だ。

難しい所だ。というのも、現時点ではそれらの音源の単独配信販売予定が出ていないからだ。それも当然な話で、EVAモデル販売前にそんなの発表したらコラボウォークマンの売上に響く。平日公演の土日追加公園を後から発表するみたいなもんだわな。ある程度は、仕方ないか。

なので、一刻も早くハイレゾで聴きたい&「お金ならあるわよ」な人は買ってしまえばいい。F880シリーズのコストパフォーマンスのよさは私が保証しよう。いや音質にこだわる人なら、ですがね。つまり、かねてからハイレゾウォークマン購入を検討していた人なら手を出して損はないという事だ。

ただ、暫くすれば単独での配信販売が開始されるだろうとみるのは自然な事だ。それに、プリインストールは別に同梱だから割引があるかというとそんな事はなく、きっちり一枚あたり4000円ずつ上乗せされている。これはハイレゾ音源を配信販売で購入した場合と同じ額である。いち早く、と焦らない人は、暫く経ってからの配信販売で購入すればいいかもしれない。


しかし何より、今回気になるのはヒカルの4曲のハイレゾ音源としての価値である。果たして、これらの音源はマスターが96khzだったり24bitだったりするのだろうか? 以前の照實さんの発言から、ヒカルの音源の音質の上限は最大でも48kHz24bitである。もし24bitマスターであれば、ハイレゾ音源の効果は16bitをアップコンバートしただけのFirst Loveのそれより遥かに高音質での提供となるだろう。

しかし、その効果が期待出来るのはBeautiful Worldの2曲のみかもしれない。FMTTMに関しては、リミックスこそ2007年のものだが録音は2000年だ。マスターの音質に関しては不明である。

何より問題は桜流しである。あの曲の音質は、ハイレゾ以前のマスター自体の問題だと踏んでいる。事実、Qサントラで非圧縮音源を聴いても配信の256kbpsのものより飛躍的に音質の向上があったとは感じられなかった。これをハイレゾで聴こうったって、Nintendo3DSの画面をフルハイビジョンで観賞するようなもので、別に音がよくなる訳じゃない。

ただ、一縷の臨みもなくはない。ハイレゾ向けのリマスタリングで本腰を入れた場合である。もしリマスターに力を入れていたなら、多少の音質改善は期待できる。つまり今回の桜流しハイレゾ音源リリースは、音源のハイレゾ化よりも、それに向けてのリマスタリングの出来不出来の方に関心が集まるという事だ。即ち、ハイレゾファイルをAA256kbpsにエンコードした時に、2012年に発売された最初の配信音源と較べて音質が上がっているか否かが焦点になってくるだろう。それを確認する為にも、なんとか桜流しハイレゾファイルを手に入れたいところである。引き続き購入方法を検討していかねばなるまい。