無意識日記々

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ハイレゾ配信が齎しかねない影響

今迄散々シミュレートしてきたので、復帰後のプロモーション態勢に関してはもう心の準備は出来ているだろうか。

色々あるが、オールド・ファンからすれば第一に「CDシングルが出るかどうか」に関心が集まるだろうと思われる。もう7年以上出してないんだもの。今後無いとしても仕方ない。それに、オールド・ファンだとか第一にとか言っても、もしCDシングルを出すとしても現時点で買うと決めているような人は一万人を切っているだろう。ひょっとすると5000人を割るかもしれない。

そう思う根拠は、次の新曲では初っ端からハイレゾ配信が始まるかもしれないからだ。配信ではなくCDを買う大きな理由のひとつが音質だった。その点で配信がCDを上回るとするとCDシングル購入者はごそっと減る。最早コレクターズアイテム、ファングッズとしてしか価値が無いだろう。私のように宇多田ヒカル名義で出たら取り敢えず買うとか(ipodに何バージョンFirst Loveがあるか最早わからん)ジャケットのヒカルが欲しいとか、何か消費者としてちょっとヰっちゃってる人間が数千人居るかもしれないというだけで既に驚愕な気もしないのでもないのだけれど、音質というのはやはり大きい。ここ十数年はCDを買ってもリッピングの為に一度取り出すだけでそれっきりになるケースが大半だったが、ハイレゾ配信が普通になれば一度もCDシングルを取り出す事が無いなんてケースまで出て来かねない。俺は一体何を買ったんだろう…。

ハイレゾファイルはそのままでは普通のプレイヤーで再生できないが、無料のソフトでWAVやMP3に容易に変換出来る。従って、今はハイレゾ再生環境が無くても将来そうなるかもしれないから取り敢えずハイレゾで買っておこうか、というパターンも増えてくるのではないか。そうなる為にはハイレゾ配信音源の価格設定が鍵になってくるが、単純にCDより安い事が第一条件だろう。あとはダウンロード回数制限である。「将来ハイレゾ再生環境を整えて」と思っている人はダウンロード回数制限に(もしかしたら過剰に)敏感だ。ここは"権利"を売っているという事で機器認証&ダウンロード回数無制限のiTunesStoreスタイルがベターだと思うが、ここらへんは情勢を見守ろう。

2015年、タイミングが結構微妙だ。ハイレゾ対応プレイヤーはどれ位普及したか。そのうち宇多田ヒカルファンはどれくらいか。moraやe-onkyoのチャートを見てもヒカルの音源の人気は根強い。後は絶対数である。

もしここで、どこかの陣営が「宇多田ヒカルの新曲をプリ・インストールしたハイレゾ対応プレイヤー」を発売しにかかったら面白い。しかもそれがKHやEVAの曲だったりすればどうなるか。マニアは音質にこだわる。たとえ違いがわからなくてもこだわる(うっさいわw)。流石にそれで潮目が変わって一気に時代はハイレゾへ…とは間違ってもならないと思うが、アルバムは置いておくとしてもシングルによる新曲発表方法だけは、ヒカル陣営としても新局面を迎えねばならないだろう。

新曲の一節をフィーチャーしたしゃべるスタンプを幾らでLINEに流すか、とか新曲を利用したアプリは、とかCDシングルとハイレゾ音源の扱いは、とかとか様々な可能性がある。ファンは確実に老いていて「新しいものは面倒だ、出来るだけ今まで通りにしてくれ」という要望が多分過半数だと思う。しかしその数は数千、よくて一万数千だ。本来狙うべき数十万からの浮動票をどう捉えていくか。そろそろ現実に具体的にプロモーションが行われていくのを見られる訳で、嗚呼、楽しみでならないでゲソ。(←なしてそこでイカちゃんやねんな?)