無意識日記々

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スタンダード・ナンバーへの様々な道程

Eternally Drama Mixのリリースから7年が経つのか。この曲自体、発売当時"7年越しのタイアップ"だったのだから同じだけの時間が経過した…という実感の乏しい事。仕方がないか。考える時にどうしても「宇多田時間」になってしまうのだから、この7年の密度とその前の7年の密度では較べようもない。

逆に、ここから(一応、来年から、になるかな?)の何年かは「お腹いっぱい」になっちゃうのかな。あんまり胃腸を動かしていない状態で咀嚼しようとしても消化不良になるのが関の山だがプロモーションは一気呵成が基本だから仕方がない。

SCv1の中古圏内での人気で明らかなように、ヒカルの数曲は既にスタンダード扱いだ。そういう意味ではロングセラーだが、逆にいえば定番曲は見向きもされない。そこがチャンス、というのがEternally起用の発想の発端だった筈だ。手垢にまみれていない名曲なら、何年前のものであろうが"新曲"として扱える。

第一候補はテイク5だろうか。結局、何のタイアップもついていない筈(こういうのは油断してるうちにしれっとどこかで起用されていたりするから油断がならない)。宮沢賢治関連で何かあった時に"発掘"される可能性は高い。未だに意味不明なタイトルだけがネックだが。

逆張りでは海路なんてどうだろう。出来ればフルオーケストレーションで再録音して欲しいが、例えば「新纂・日本昔ばなし」みたいなので起用されるとか。こういうのは時代を選ばないだろうからタイミング次第かな。

ストレートにDISTANCEを起用する人は居るかなぁ。440万枚だか売ったアルバムのタイトルトラックだし、FINAL DISTANCEはあるしで知名度を推し量りかねる。曲調・サウンドとも特に時代性を感じさせないので使い勝手はよいとみるが果たして。

出来るだけ、何のイメージもついていない楽曲がよい。それと宇多田ブランドの組み合わせ。何かひとつ成功例が出れば、他も追随するかもしれない。

過去名曲の発掘は、ヒカルのその時の活動を助ける。適切な休みがとれるだろう。それが"過去の財産"の意義だ。FL15DXなどはその象徴だ。名盤であるからこそ再発盤リリースがプロジェクトとして、ニュースとして成立した。

密度という点では、うまく活用していきたい。勿論、これは相手があることなので「ご縁がありましたら」でしかないのだけれど、ギリギリ、「でしたら、こちらの過去曲はどうでしょう」と提案できるケースも、あるかもしれない。それは逃したくない。

でも、だからといって、例えば今Eternallyを起用しても「またかよ」と言われてしまう。同じ7年だけ経っても、やはりそこは、もっと時間が必要になる。世のスタンダード・ナンバーは、そういった空気を寄せ付けずに「いつどこでも起用されて大丈夫」になっていった。曲調によって得手不得手はあるけれど、ヒカルの楽曲たちも、少しずつスタンダード・ナンバーになっていけたらいいかな。