無意識日記々

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週8時間位NHK-FMを聴いています。

日曜日にmiwaがヒカル特集をしてくれていた。NHK-FMの「ミューズ・ノート」ももう四代目のパーソナリティなのか。初代の島袋寛子がヒカルの曲を紹介してくれた時はSPEEDの方が先にブレイクしていただけあって尊敬はしているけれども同時代の人間を紹介している感じがしたが、miwaの場合は小学生の時にヒカルの歌を聴いたという事でかなり見上げるような感じ、伝説的な人なんだけど気が付いたらそんなに歳が離れている訳でもなかったわみたいな距離感でトークをしていた。

番組の内容はといえば、miwaのトークが稚拙というか、貰った資料台本をそのまま棒読みしてるだけ感が強く、あんた実はそんなにファンじゃないんじゃないのと思ったが、冒頭一曲目の"Automatic"を、よりにもよって「オートマ"チ"ック」と発音して紹介するのを聞いて、「あぁただこの子が天然なだけか、微笑ましーじゃねーか」と和んでしまった。よいなぁ。こういうボーっとした子に好かれているというのは、ヒカルが異常に才能に溢れた天才なだけに、嬉しくなってしまう。高度で高品質であっても、誰も騙してはいないのだ。その事の証明。嬉しい。にしてもパーソナリティとしてのマニュアル免許くらいは取れてから一時間番組のDJをするべきではあるけれど。今はせいぜいオートマチックの仮免程度か。

なんて言ってるけどmiwaはパーソナリティとして既にしっかりとしたキャリアがある。あのオールナイトニッポンでもDJを務めていた。しかも、あれは丁度3年前だが、生放送でFirst Loveを弾き語ってくれた事がある。嬉しくてしつこくRTしてしまったな。まぁ、喋りは拙くてもヒカルのファンである事には間違いがない。

それに、人気だって高い。それこそ今回のオリコンの「好きなアーティスト・ランキング」でもしっかりTop20にランクインしている。あのグループやあのバンドより上なのだ。かなりのものである。ヒカルを随分上に仰ぎ見ていた少女が今やそろそろ次の世代に影響を与えるような位置まで来ている。時は流れているのだな。

聴いているとついつい夜空に流れ星を探してしまうのがテイク5なのだが、定番のシングル曲がまだまだあるのを押しのけてmiwaは選曲してくれた。番組の最後に自身の楽曲をオンエアした事からもわかる通り、「ミューズノート」は本来、パーソナリティの歌姫のファンが聴く番組である。NHKらしく大体な構成で特集を組むとはいえ、「自分の好きなアーティスト(歌姫)に影響を与えた(昔の)アーティスト(歌姫)ってどんな感じだったんだろ?」という動機で聴くリスナーを対象とした1時間だ。したがって、ケイト・ブッシュを特集するならまず嵐が丘から入るように、宇多田ヒカルならオートマチックから、いやさAutomaticから入るのは正しい(なお、曲あけからはちゃんとオートマティックと発音しようとしていた。初期のヒカルのように英語発音でとはいかなかった)。そういう場所でテイク5をかけるのはかなりの冒険であるが、そこがこの番組のよさでもある。なんだかんだでパーソナリティなので、貰った資料を読み上げるだけでなくちゃんと自身の意
向も番組に反映されるのだ。いい事だ。

この番組は普通に毎週放送だが、では出張版として「宇多田ヒカルのミューズノート」が特別番組とし編成されたらどんな選曲になるかは楽しみである。「それ大体Kuma Power Hourや」という正しいツッコミはこの際スルーして考えると、もしかして案外難しいのかなとか思ってしまう。Groove Theoryから入るのも違うし、かといってマライアからはヒカルがどう思うか。万全の最適解としては「一曲目・藤圭子“面影平野”」で曲あけフェイドアウトに重ねてヒカルが一緒に歌っているという展開がいちばん熱かろう。したがってヒカルのミューズノートは「藤圭子特集」が相応しい。ただ、それでNHKの編成を通るのか、果たして藤圭子を“ミューズ”として認めてくれるのかという疑問は残る。いっその事、「今日は一日藤圭子三昧」のパーソナリティとしてヒカルを呼んじゃうのがいいかもしれない。本人による7時のニュースあけカバーライブ40分公演つきでな。あーまた505スタジオに行かなくっちゃだわぃ。