無意識日記々

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Distance15thについて考えるなど

過去作を今後どう料理していくかは長期的なテーマであり、この日記でもしつこく語ってきた。まずは2014年3月10日に「First Love」の15周年記念盤が発売になった訳だが、それ以降がどうなるかは不透明だ。

15周年にこだわるなら2001年3月28日発売の「Distance」がもう来年2016年同日に控えている。新作をこれから出そうというのに15年前のアルバムを引っ張り出してくるのはどうかとも思うが、例えば新作が来年後半にずれ込む見込みなら既に「Distance 15th」プロジェクトは立ち上がっていて最後の詰めの段階に入りつつある、といった所か。FL15が発表になったのは2013年12月9日、In The Flesh 2010 footage の発売日だった。やるなら今回も同じタイミングだろう。単純に、予約数が把握できる位のインターバルなので…と思っていたのだがFL15の時は最初5000で次に5000追加して計10000とし、更に5000を追加して計15000で打ち止めとなった。これは貴重なデータであるし、活かすなら今のうちだ。2年ならば殆ど購買層に変化は無いといえそうだからだ。

しかし、だからといってFL15のデラックス・バージョンのように充実した内容を揃えられるか。これは難しいぞ。まず、Luv Liveのような目玉があるか。思い付くのはMTV Unpluggedの高品質バージョン(即ち、Blu-ray或いはプラチナSHM若しくはその両方)くらいだが、これとて「Distance」のセッションかというとちと疑問符がつく。肝心要の“FINAL DISTANCE”は次のアルバムの曲だし。それに、アンプラは単体でリリースしてもいいしねぇ。

デモバージョンは存在するだろうが、SukiyakiやCalling Youのようなスペシャル感の強いセッションが存在しているかどうか。FL15と似たようなノリでDistance15をリリースするならば、FL15からスケールダウンしたという印象は避けねばなるまいて。

まぁそこらへんの事を全部クリアしたとしても、新作まで一年未満のインターバルとなったらどういう印象になるか。FL15はまだ明日がどうなるかわからない状況で発売されたから「アーティスト活動停止中のスペシャル企画」として受け止められたが、新作が目の前に来ているというのに旧作がリリースされるとなるともどかしさに拍車がかからないか。それもまたプロモーションになるという見方も出来るけれども。

という感じでDistance15th祭りが訪れる可能性は低いとみるが、じゃあいつDistanceを振り返ればいいのやら。20周年?25周年?? ここが難しい。First Loveで15周年という手を使ってしまったからには、どうしても差が出てきてしまう。First Loveは“歴史的事件”だったからと特別扱いしてしまい他の作品については再発をもっと地味にする、という考え方もありかな。或いは、もう全部まとめてデビュー20周年か25周年かで過去作まとめて豪華版で再発、いやいやBoxSetでヒカルの歴史を総括してしまおうという企画も考えられる。そうなると、先日指摘した通り、20周年を狙うならもう某かの計画は立て始めねばならん。そんなに悠長な話ではないのでござる。

まぁいいさ。やり方は幾らでもある、と言いたかった。もっと言えば、ヒカルが休みたい時にはどんどん過去の遺産を利用しましょうよという事だ。遠慮は不要。というか未発表テイクは美味しいのです。ヒカルの場合、スタジオでちょっと歌った鼻歌なんかでも価値がある。ヴァネッサ・ウィリアムズやSMAPのカバーをフルコーラスで聴いてみたくなった人は手をあげろっ(笑)。価値なんて我々リスナーがつけるものだ。惨めな出来だというAutomaticの英語バージョンも、我々が聴いたらとても楽しいものかもしれないのだから。

いずれにせよ、そこらへんの押し引きは今までのEMIレーベルチームに任せておけば大丈夫だろう。きっと我々のニーズに応えた過去遺産の活用法を提示してくれる筈である。年単位で大船に乗ったつもりで待っていようじゃないかい。