無意識日記々

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Passion10周年

今日でPassion発売10周年か。あんまりあっという間という気がしないから、きっとこの曲にとっては密度の濃い10年だったのだろう。

月初からのKingdom Heartsの新CMが12月9日に発表がある期待を煽った事は疑いがない。私は遭遇していないが、テレビがヒカルの歌声が聞こえてきたらそりゃあテンションが上がるだろう。

KHシリーズへのヒカルの起用がどのような経緯だったのかは知らないが、その後の影響力を考えるとひとつのターニング・ポイントであったのは明らかだろう。いや勿論その前にNintendoDSのCMに出るなどはあったが、“それを軸にしてファンがずっとついてくる”という構図が出来上がったのは、ヒカルに関してはこれが初めてだったのではないか。

こういうことだ。幾ら「HERO」や「花より男子」や「ラストフレンズ」がテレビドラマとして大ヒットしようが、結局は3ヶ月だけの事。放送が終わったら忘れ去られる。ドラマがキッカケでヒカルのファンになった人間はとてつもなく多いだろうが、ドラマのファンだからヒカルもずっと好き、となると数がガクンと減るだろう。少なくとも私は知らない。

KHはそういうコンテンツではなかった。続編や外伝が次々とリリースされていった、というのも大きいが、KHシリーズ自体のファンという人が居て、その中で宇多田ヒカルは欠くべからざる重要なピースとして認知されていった。”光“に続いて採用された“Passion”は、その作品へのフィット感によって”光“以上に大絶賛され、そのまま10年経って今に至る。KHの続編が出る暁には主題歌は是非またヒカルに、という声も根強い。10年間楽曲を新しく提供していないのにこう思われているのだから如何に“光”と”Passion“の影響力が強いかがわかる。

しかも、その評判が日本国内にとどまらない事が凄い。Simrle And CleanとSanctuaryによってHikaruは海外に固定ファン層を確立したと言っても過言ではない。そのお陰でツアーをやっても客が入った…というのまでは言い過ぎかもしれないが、かつてのインストアイベントの盛況には少なからず貢献していたのではないか。

10年影響力を行使できる楽曲のアトガマは大変だ。ある意味、シンエヴァよりもプレッシャーがかかるかもわかんない。それでも信頼されているし、その期待に応えれればまた次の10年への展望が拓けるだろう。心して望んで貰いたいものである。