無意識日記々

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ダブルもダブるも英語だとdouble

いきなりだがやや前言撤回。前回今年中にアルバム出る旨ほぼ断言してしまったが、アクシデンタルでない理由で今年中にアルバムが出ないケースがひとつあるのを見落としていた。ダブル・アルバムがリリースされるケースだ。即ち、二枚組のオリジナル・アルバムである。

20世紀最も有名なダブル・アルバムはザ・ビートルズの「ザ・ビートルズ」、通称“ホワイト・アルバム”であろうか。或いはピンク・フロイドの「ザ・ウォール」か。個人的にはジェネシスの「〜ブロードウェイ」を推したいが知名度は今三つかな。あとは、復活の狼煙を上げるガンズ&ローゼズの「ユーズ・ユア・イリュージョン」が二枚組ではなく二枚同時発売で話題になった。そういうケースもある。例がロック・アルバムばかりでスマン。

ただ、確かに、ダブル・アルバムというとバンド、グループで出すのが通例なようにも思える。大概の場合、バンドのメンバーひとりひとりが俺の曲を入れろ入れろと主張し合った挙げ句に“民主的に解決しよう”という事で皆の曲を入れる為に一枚では足りなくなって、という感じなのだ。もう一方はコンセプト・アルバムやストーリー・アルバムで、これは表現したい事に時間が必要な場合だな。まぁオペラをフルサイズで入れるなら二枚でも足りないケースが幾らでも出てくるがそもそもオペラはレコードやCDに収録する事を想定していないのだから別問題か。

そんな感じなので、基本的に独りで曲を書き上げるシンガーソングライターはあんまりダブル・アルバムを出さない。今パッと思いついたのはケイト・ブッシュの「エアリアル」位かな。あれくらいに「独自の音世界」を持っていればダブル・アルバムも様になる。

ヒカルの場合、コンセプト・アルバムを作っている様子はない。一曲ずつ作り上げていくいつものスタイルであるようにみえる。だとすると、ダブル・アルバムになる可能性は低い。

というのも、大抵ヒカルは、今までの例だと大体10曲くらい作ってきた所で力尽きるからだ。要するに(こんな言い方はしたくないが)ネタ切れである。今までで最も曲数の多い「EXODUS」には14曲が収録されているが、制作最終盤にはティンバーランドを呼んでサウンドに新風を招き入れた。単純に、アルバムにそれなりのバリエーションをつける、或いは、キャラの被った曲を入れないとなると、独りでは限界があるのだ。

しかしヒカルの場合、そういう常識が通用するかはわからない。例えば5年間のストックを今回一気に吐き出してしまおうというのならダブル・アルバムも吝かではない、かもしれない。時間さえかければ、今のヒカルなら20曲キャラクターの被らない楽曲を用意出来てしまうかもしれない。流石に才能は底無しの天井知らずだろう。寧ろ問題なのはまずは体力、次に精神力だ。そこに今は"家庭の事情"即ち子育てと家族生活が加わる。そうそう、ダブル・アルバムになんてチャレンジ出来ないだろう。

ただ、この機を逃すと次はこどもがある程度大きくなって手のかからなくなった10年後とか20年後とかになるかもしれない。やれるならやれるうちにやっておくのがダブル・アルバムだろう。

ファンとしての意見を述べさせて貰うなら、いきなり20曲どーん!は勿体無いので、間をおいて10曲ずつリリースしてくれた方が嬉しいかな。消化不良起こしちゃうよ。もっとも、ストーリー・アルバムかコンセプト・アルバムであった場合はこの限りではありませんですよ、はい。ババーンと二枚組で発売しちゃって下さいな。