無意識日記々

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激動の昭和と停滞の平成

20年前と違って、人気女性歌手が朝ドラの主題歌を務める事は珍しくも何ともないので、ヒカル起用の敷居が低かった事は確かだ。しかし、それでも、主役の子(早よ辞書登録しなはれ)が言うように、ちょっと有り得ないかもという空気はあった。

そこを打ち破る事で何が見えてくるかは未知数だが、実際、一定の層に対しては“イメージ・チェンジ”を迫る結果になりそうでもある。かなりの視聴者が、ヒカルのイメージを17年前で止めてしまっているからだ。

んなアホな、と思われそうだが、紅白歌合戦で有名歌手が歌う曲がいつ頃のものなのか思い出してみよう。多くが、20年〜40年前の曲である。何でそんな古い曲を、その年一年を振り返るのが紅白じゃないのかと言われても視聴者の最大ニーズが定番曲なので仕方がないのだ。彼ら(私ら)は何十年前から有名歌手のイメージをアップデートしていないのである。毎週テレビに出ているような歌手ですらそうなのだから、たまにしかテレビに出ていないヒカルのイメージが17年前で止まっていても何ら不思議ではない。

宇多田ヒカルってこんな歌も歌うんだ」と言われる事は覚悟しておかないといけない。もっとも、曲調によっては私らもその台詞を言うのかもしれないけれど。イメージとのギャップが好評に転ずるか否かはわからない。何しろ、主題歌のイメージはドラマの出来に大いに左右される。「続きが気になる!」というテンションで聴かれる60秒(45秒だったり90秒だったりもするが)と、「とりあえずつけとくか」なテンションで流される60秒では印象が違いすぎる。こればかりはもうドラマ班の皆さんお願いしますよと言うしかない。

ドラマの内容に関係なく、「主題歌はいいんだけどねぇ」と言われるようになったら大したもんだが、そこらへんは気まぐれだろうな。

寧ろ、主題歌聴いてみたさに朝ドラを普段見に来ない層もやってくる可能性もあるんだが、総合の放送時間帯は朝に出掛ける人にはキツい。BS先行放送/再放送(7:30/23:00)の枠の周知徹底が必要だろうな。


いずれにしても、主婦層には昔から愛されている枠であり、不用意な発言は本来避けるべき(「浮気?したことありますけどそれが何か?」とか言ったらサイテーでござるよ)なんだが、ヒカルが面白がれるんであればこの限りではない。イメージの違いも笑いに変えられるならうぇるかめ、もとい、ウェルカムってなもんですな。