無意識日記々

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冷酷と狂熱の間

日曜日18時はBayFM小林克也presents「ビートルズから始まる」を聴いている。衰えた滑舌に嘗ての姿は見る影もなく、特にこの一年はシンシア(ジョン・レノンの最初の奥さん)の書いた手記を読んでビートルズ関連の曲をかけるだけの一時間。はっきり言って手抜きだが毎週楽しく聞かせて貰っている。あれだけ名曲揃いだとホントもうどうとでもなるよねとしか言いようがない。

今週分の放送では2つの両極端の「不機嫌」について触れられていた。ひとつは、4人がイギリス大使館のパーティーに出席した話。気取ったご婦人が「私の家族の為にサインをくださいな。ところであなた、お名前は何ておっしゃるの?」と話し掛けてくるような空間で、痺れを切らしたジョンはシンシアを連れて途中で帰っちゃったんだって。

もう一つは有名な話。来日公演の音源を流しつつ「観客の絶叫で音楽が聞こえない」というコンサートの状況。「ビートルズを観たければコンサート会場で。ビートルズを聴きたければ家でレコードを。」と彼らが言ったかどうかは知らないが、兎に角こちらは4人とも誰も音楽を聴いていないコンサートの状況に嫌気が差していたらしい。やがてすぐに彼らはLIVE活動を終了する。

かたや、全くビートルズの事も知らない人間が自分を利用しようと近づいてくる状況。こなた、ビートルズに熱狂する余り本分を忘れ狂乱する聴衆。どちらも、彼らにとっては不快不愉快な存在だ。そら帰って寝るわ。

諫めたい。極端なファンというのはそれだけで厄介なのだ。ヒカルはどこか達観しているから一部のファンが不快だからといってそれを理由に活動を辞めたりはしないだろうが、だからといってヒカルのモチベーションを下げるような行動は戒め謹むべきだ。自省しなくてはならない。わざわざヒカルのやる気を奪わないで。

自分も危ない。この、無意識日記が危ない。年に500回も自分の事を話題にした日記が他人によって書かれているなんて、はっきり言って 気 持 ち が 悪 い 。なら即座に辞めるべきなのだが、自分を筆頭に何人かは世の中でこの日記を読むのを楽しみにしている人が居るのだ。いやホントだって。現に今あなたが読んでるじゃない。そう思うと、ヒカルからすれば、無視したら仕舞いなのだから対策はすぐに打てるし、気持ちが悪いものからは遠ざかればいいだけだ。そういう意味では、ここは無害、或いは微害といった程度で済んでると思われる。でも気をつけなくっちゃね。

ヒカルの事を全然知らないのも失礼だし、かといって熱狂し過ぎてヒカルの言う事も聴いちゃいないのも問題だ。崇拝してるからといって言う事を聴くと思ったら大間違い。キリスト教徒はキリストがどう思うかなんて気にしてやしないのだから…と言ったのを聴いて怒る人はそう。聴いて悩む人はちゃんとキリストの事を考えている、本来の意味での信教者、信徒だと思いますよ。まぁそれは置くとして。

でも、流石にもう今更喚き過ぎて歌を聴かないような熱狂的なファンは出てこないかな。或いはこれから初めて行く国とかなら、有り得るかもしれない。少なくとも、日本国内では問題ないだろうかな。願わくば、みんな、のんびりぼちぼち宇多田ヒカルのファンをやっていて欲しいものだ。過ぎた熱狂は、本当に、嫌なものだからねぇ…。