無意識日記々

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うしなうってなんだ?

リンキン・パークのチェスターが自殺とはね。流石に目が覚めた。先般逝ったクリス・コーネルの誕生日に、か。

特にリンキン・パークの大ファンだった事もないのだが、その影響力はまさに計り知れない。グリーンデイとオフスプリングが90年代以降のパンクとメロコアのメロディーを決定付けたとしたら、00年代のヘヴィ・ロックのメロディーを定義づけたのがリンキン・パークだった、と言っても暴論にならないだろう。あれほどの(8桁の)売上をもつと好むと好まざるとにかかわらず大きな影響力を持つものだが、彼らはまさに桁外れだった。ヴォーカルとの死別で今後バンドがどうなるかはわからないが、既にその功績は十分過ぎる。所謂殿堂入りレベルのバンドである。

今朝は思わず「日本でいったら浜崎あゆみが自殺したくらいの衝撃」と呟いたが、歌詞のスタイルから服飾に至るまで「00年代の色」そのもの。21世紀は最早ロックの時代ではない、というのは2001年にスリップノットが「アイオワ」で全ヘヴィミュージックを網羅した事で既に示唆されているが、そういう意味では、20世紀の最後の打ち上げ花火のようなバンドだった。21世紀にもアクティブロックやオルタナティブのチャートに新人が顔を出しているが、最早20世紀からの繋がりは希薄だ。このままリンキン・パークが解散すればまさに「一時代の終わり」だろう。あと誰が残ってるかな。ニッケルバックにコールドプレイに…どうだろう、もうベテラン過ぎるかな。

…とファンでもないのに朝から感傷的になってしまう程のショッキングなニュースだったという話。


ヒカルさんはよくもわるくも「一世一代」で、有名ではあるが影響力は限定的だ。あゆは歌詞からメロディーからメイクからファッションからありとあらゆる角度から真似され続けたが、ヒカルの場合は「デビュー時の倉木麻衣」が全部持っていったので何も起こらなかった。"二代目"がたむたむらりかるミラクルひかるだというんだからその荒野っぷりたるや。意味違うし。

その分、生きてる間に目一杯楽しまなくっちゃね。ヒカルは遺伝子を残さない。残せない。もう二度とこんな音楽家は、人間は出てこない。いきあたりばったりとか、未来の約束より今だとか、そういった刹那主義とも捉えられかねないポリシーは、そのまま我々がヒカルに対して採用しなければいけないポリシーなのだ。居なくなったら、ただひたすら悲しい。前向きに捉えれる理由がひとつもない。宇宙にとって純粋な損失だ。得るものはない。逆に言えば、『生きてりゃ得るもんばっかりだ』。その有り難みを感じながら、リンキンパークのVo.チェスター・ベニントンに哀悼の意を捧げたい。Rest In Peace.