無意識日記々

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だぶりゅうえふせんえっくす

うーん、盛り上がりに水を差すつもりは全く無いんだが、読者目線からすると後から「どうして先に言ってくれなかったんだ」案件になるのは確実なので、気は進まないけど記しておこう。SONYのCMでヒカルが身に付けているノイズキャンセリングワイヤレスイヤホン、WF-1000Xの事である。似た型番が並んでるので私は勝手に「Wi-Fi千点」と覚えてるんだけど。(点=TEN=10=X)

いやぁ、どこから突っ込んだらいいか迷う程買うべき理由が見つからない。最初は私も「ヒカルがつけてるんだから、ファンですアピール(?)の為にひとつ買っとくか」と思ったのだ。Bluetoothイヤホンは電池の寿命が短いので複数あったらあったで使いようもある。

しかしお値段をみて目を疑った。24880円。しかも税別ってこた税込み購入価格は26870円ですか。約27k円。ちょっとした価格である。こりゃ一応中身を確認してみないとな、と。

まずドライバーユニットが口径6mmだと!? こんなんで重低音鳴るんかいな…いや、ユニットの口径で音質が決まっちゃう訳じゃないけどSONYの癖にこれはみみっちすぎやしませんか。

まぁまぁ、サイズダウンの為には仕方無かったんだろう。Bluetoothで大事なのは何といってもバッテリーだ。本体連続再生時間3時間、ケースで2回充電可能という事で合計9時間か。突出している訳じゃないが悪くない。先達のAir Podsと較べてそこまで見劣りするでもなし。ただ、バッテリーケースが少々かさばりそうではある。ポケットに入れたらぷっくり膨らんじゃいそうですな。もう一周り小さくならんかったか。

まぁそこらへんはプラスとはいえないがマイナスでもない。いちばん目を疑ったのはBluetoothのコーデック(転送時の符号化)である。SBCとAACしかない…だと…っ!? 流石に目を疑った。2017年も暮れに差し掛かろうかというタイミングで、約27k円もの価格をつけ、先行機種のAir Podsから9ヶ月程遅れて登場しておきながら、aptXはおろかLDACにすら対応していない…っ…。

これは流石に駄目だろう。よくわからないアルファベットの羅列に戸惑う読者も居るかもしれないが、要はデジタルオーディオプレイヤーやスマートフォンで幾ら高音質のファイルを再生しようと総てMP3程度の音質にグレードダウンして再生されるという事だ。

いや別にイヤホンに音質なんて求めてないから、というご意見も多かろう。ハイレゾって言われても「ああ音が綺麗だね」としか思わない。気にする程でもない、と。だったらもっと安いイヤホンが幾つもある。27k円は高すぎる。

いや勿論音質がドライバーユニット口径やコーデックだけで決まる訳じゃない。これは本当に実機で聴いてみないとわからない。ただ、仕様を読む限りにおいては暴利と言って差し支えないだろう。お金を持ってるオトナならSONYのブランドとデザインを理由に買ってしまえばいいと思うが、例えばバイトで生活費を賄っているような苦学生が手を出す商品ではない。仕様を読む限りにおいては。

幸いなことに、既に予約超過で品切れ状態、今から買おうとしても難しい(10月7日発売)らしいので、購入を検討している人はもう一度考えてみた方がいい。ヒカルがつけてるからと欲しくなる気持ちはよくわかる。しかしイヤホンとしての性能は期待できないかもしれないのだ。いやはや、そらSONYのHP掲載のインタビュー動画で音質について触れない筈だわ…。