無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

Forgotten Wasteland

昔の日記などを読んで和んだりの週末。

自分ちじゃないけれど、「『Sanctuary』の仮タイトルは『Wasteland』」という記述を発見させて貰って色めき立った。すっかり忘れていたもんで。自分で書いたくせにね。記憶は記録に負ける。忘れるのも生きていく機能の一つなので程度ものではあるのだけれど。


で。聖域がもとは荒地だったというのだからこれは『Passion』のミュージックビデオを思い出さざるを得ない。『光』と『Passion』のミュージックビデオはそれぞれ、各々の英語バージョンである『Simple And Clean』と『Sanctuary』をモチーフに制作されている(と思われる)ので、『Passion』のミュージックビデオのモチーフは元々「Wasteland」であった可能性もある訳だ。

確かに、アニメーションパートにせよ実写パートにせよ、あのビデオは荒れ地的な描写がかなりあった。それをして聖域とみるのも無理はなかったが、荒れ地と言われればそれはそれでしっくりくる。“Angel in flight”は歌詞にある通りだが、聖域に降り立つ天使と荒れ地に降り立つ天使では微妙に意味合いが異なってくる。

荒れ地と書いていると、今なら『荒野の狼』の荒野を思い出す。ただ、荒野はまだ人の手の入っていない未開拓な地、荒れ地は一旦人の手が入ったがその後見棄てられて荒れ果てた地、という違いがある。故に『荒野の狼』をも聖域のことを歌った歌だと断じてしまうのはやや躊躇われる。

つまり、2005年当時のヒカル或いはUTADAは自らの聖域を「人の手が入ったが荒廃した土地」を比喩とするのに吝かではなかったことになるのかもしれない…んだけど、これを考察するには時間が足りないのでそれはまた日を改めましてということでひとつ。