無意識日記々

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before you propose

そういや離婚したかどうかまだヒカルからは一言もないんだっけ?
あってもなくても好きにすりゃいいんだけどそんなことを言うのはヒカルの書く「キングダムハーツ」シリーズの楽曲のテーマのひとつが“結婚”だからだ。

多少後付けでもある。『光』をリリースした時には誰かと結婚するだなんて話は微塵もなかったからだ。誰々と付き合ってるんでないかという話題はたまには出ていたがまだまだ十代。真剣に結婚の話が出てくるとは皆思えていなかった。

という言い訳を先にしておきつつ言うけれど、『光』の歌詞ってプロポーズだよね。『Simple And Clean』の方も、成功するかどうかは兎も角女の子は彼氏をお父さんに会わせたい勢いだ。『誓い』だって『約束じゃない誓いだよ』『朝日色の指環にしよう』『綺麗な花も証人も要らない』と明らかに結婚を意識した言葉が並ぶ。

その中で『Passion』は興味深い。歌詞の本編は『光』や『誓い』と違い直接結婚を感じさせる節はない。しかし『Single Version』オンリーのパートに入ったらいきなり『ずっと前に好きだった人 冬に子供が生まれるそうだ』である。更に『年賀状は写真付きかな』と畳み掛ける。即ち『Passion』はこれから結婚をしようというプロポーズの歌ではなく、“結婚しなかった/できなかった”歌になっている。あクマで『Single Version』は、だが。ここが『光』や『誓い』との違いである。まぁ『光』や『誓い』だって歌中のプロポーズが成功するかどうかしたかどうかはわからないのだけれど『Passion』は“明らかに過去のことだとわかる”点で一線を画する。キングダムハーツシリーズの1と2と3でそれぞれ何がどう違うのかは知らない。「何かあった未来」「何もなかった未来」を描き分けるこの感覚は、ゲーム独特のものなのかもしれない。

勿論今後は『Face My Fears』の日本語版の歌詞に結婚やプロポーズを匂わせる一節が出てくるかに興味が集まるのだが、先に結婚言葉満載の『誓い』を公開してしまっているだけに難しい。作詞は難航する(した)ことだろう。ヒカルの健闘と健康を祈りたい。