無意識日記々

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では #裸婦抱く いってみましょっか

なお読者としては「既にLaughter in the Dark Tour 2018に行った人」即ち現時点では「横浜アリーナ公演2日間何れかに参加した人」を想定している。これから行く人や行かない人行けない人はやや疎外感を感じるかもしれないことを予めお伝えしておこう。単に私がそっちの方が書きやすいってだけなんですけどね。

どこから始めればいいか考え始めると一向に始まらないのでランダムアクセスで行きます。

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最初に言いたい事を言う為にはまず「1曲目の選択」に触れねばならない。ヒカルが選んだのは『あなた』だった。

私の予想は、読者の方々なら御存知の通り『道』そして続いて2曲目が『あなた』だった。『あなた』という曲は『道』との歌詞の繋がりもいいしヒカルの「今」を伝えるにはうってつけだからだ。

『道』を1曲目に選んだのは、やはり「ただいま!」「おかえり!」の雰囲気を出すのに絶好だと思ったからだ。復活後第一弾アルバムの1曲目。TVCMソングにもなり知名度も申し分ない。そして曲としてしこたま強い。いつまでAmazonの年間チャートに居座る気だ。名も実もこれしかないと思っていたのだ。

が、ヒカルは『あなた』から始めた。渋谷陽一がしつこく(しかし正しく)指摘しているように、この歌は「今の宇多田ヒカル」を象徴する楽曲である。これから始める以上、ライブコンサートステートメントとしては、「久々に会えてお互い嬉しいね。」という感情より「今のあなたはどんな感じ?」とお互いを確かめ合うような、もっと踏み込んで言ってしまえば、ミュージシャンとしてただ「新作を出したからそれに伴うコンサートツアーを始めました」という意味を含んでくるのである。

纏めると。

『道』から始める場合はこの『Laughter in the Dark Tour 2018』が、「8年ぶり!」「いやもっとぶり!」「いやいや初めまして!」といったお互いの感慨を確かめ合う為のツアーになるのだと。

一方、『あなた』から始める場合は、この『Laughter in the Dark Tour 2018』は、「新作『初恋』の発売に伴うツアーですよ」という宣言になる。そういう違いがある。

実際、その後のセットリストの流れをみても主役はやはり『初恋』からの楽曲であり、私のその解釈は的外れではない、と思えてくるのだが…という話からまた次回。