無意識日記々

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こんなわだいはおひさしぶりてん

平たく言えばヒカルは初の全曲日本語タイトルのアルバムである『Fantome』をロンドンを拠点にして制作していた事になる。

場所が重要になるのは、これまた平たく言えば誰がそこに来れるかが変わるからだ。流石にこのレベルのミュージシャンはその気になれば地球の裏側からでも呼び出せるだろうが(例えばクリス・デイヴはテキサス出身で…今どこに住んでんだろね)、そりゃ近所に居てくれる方が都合がいい。エージェントにブッキングを任せていたのかもしれないが、兎に角事実として英国系のミュージシャンを起用する機会が増えた。

更に、ロンドンには東京に負けず劣らず世界中のミュージシャンが集まってきてライブをし、ヒカルは顔をさされないし出てくれとも言われない。様々なコンサートを観ていると思う。

『初恋』では英語タイトルの曲も復活したが、やはりまだ日本語重視の傾向は持続している。ヒカルは日本語の外に居て日本語を選んでいるのだ。

ヒカルは別に好きで東京とニューヨークを往復する生活を選んでいたわけではない。幼少の頃から両親に連れられていただけだ。しかしロンドンは自ら選んだ街である。出来上がった価値観に基づいているので、普通はこれをアイデンティティーとは呼ばない。その価値観がどこから来たのかが帰属意識だからだ。

『KUMA POWER HOUR』のエピソード6はスコットランド特集だった。ロンドンはイングランドだけど、あの島国あたりに何かを感じている事は強く推測できる。何故ヒカルはそこを選んだのか。まだ真正面から語られてはいない。

上坂すみれが好んでソ連とロシアを取り上げる程には入れ込んではないが、ヒカルも英国にはかなり愛着が出てきたんじゃないか。そろそろ英語でのインタビューやラジオも聴いてみたい。英国訛りが混じり始めているかもしれない、よ?