無意識日記々

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『will still tremble』

他にも、英訳を見てイメージがより明確になった例がある。同じく『あなた』の歌詞のこの部分。

『あなたの生きる時代が

 迷いと煩悩に満ちていても

 晴れ渡る夜空の光が震えるほど

 眩しいのはあなた』

ここをヒカルはこう英訳している。

『Should the world of your generation

 Be filled with doubt and avarice

 The stars of the clear evening sky will still tremble

 At the radiance of you』

今まで、どうもこの一節のイメージがあやふやだったのだが、この英訳を読んで、完全にではないものの大分具体的にイメージが掴めてきた。自分にとってのポイントは『will still tremble』である。

取り敢えずまず、ヒカルの英訳をGoogle翻訳してみよう。逆翻訳ってやつだね。こうだった。

『あなたの世代の世界は

 疑念と貪欲に満ちている

 晴れた夜空の星はまだ震える

 あなたの輝きで』

ちと簡略化されているので補足すると、『should ~ be ~ will still』なので、「須くそうなるだろうとはいえ、それでもなお」ってことだ。あなたの時代は悲惨かもしれんがそれでもなおあなたは星を蹴散らすほど目映い輝きを放つだろう、と。

『震える』が『tremble』だとは気づいていなかった。いや勿論、英語にしようとも思わなかったので気づかないのも当たり前なのだが、どちらかといえばぼんやりと「あなたの輝きが目映いから星の光もそれに呼応して瞬いてる、みたいな感じかなぁ」くらいに思っていたのだ。

しかし、『tremble』となると、どちらかというと恐怖に戦いてガクガク震えるイメージになる。メタルの歌詞では結構な必修単語だ。そのイメージからすれば寧ろ、あなたの輝きは星の光すら圧倒するほど目映いという意味になる。最初っから歌詞の意味をそうとっていた人からすれば「何を今頃になって当たり前の事を言ってるんだ?」としか思えないだろうが、私個人にとってはこれは今回、小さいけれとも新たな発見だった。

やはりヒカルの英訳を追うのは面白い。来週は他の曲でもやってみると致しますかな。