無意識日記々

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「なる」と「する」⑨

太陽から星へ。太陽も恒星のひとつだからそもそも星なんだがな。

今一度『time will tell』。デビューした時のヒカルは『雨だって 雲の上へ飛び出せば always blue sky』と歌った。雨の日でも雲を超えれば青空を仰ぎ見て太陽に会えると。そして今。その青空をも突き抜けて星と向き合っている。『Single Collection Vol.2』のアルバム・ジャケットは宇宙、星空だった。もうその時点で青空を超えた先まで来ていたのだ。

『嵐の女神』が節目だったのは間違いないだろう。2006年の時点で既に『ぼくはくま』で『ママ』と本音を呟いていたが2010年のこの曲に至って初めて『お母さんに会いたい』という至極直接的な表現に辿り着く。

この『嵐の女神』は2010年、あの『桜流し』は2012年だ。何れも2013年8月22日より前である。暗示でも予言でもなく、恐らく、ただひたすらに、覚悟だけは常に決めていたのではないかと解釈する事も出来る。こうなる日がいつ来てもおかしくはない、と。しかし一方で、当然ながら生きて会える日を常に願っていた。会えた日の次の日にはもう願っていただろう。それをしてもなお、途轍もなく現実は重かった。

ヒカルが立ち直るにあたって生まれた歌は『人魚』である。ここで歌われる『不思議とこの場所へ来ると あなたに会えそうな気がするの』という一節は、海への散骨を望んだ圭子さんの魂に海のどこかからかなら繋がれるだろうという心を込めたものだとみられる。その追憶の日々を綴ったのが『人魚』なのだろうけれど─という話からまた次回。そろそろタイトルの話に戻らないとな。