無意識日記々

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弘法も筆の誤り

最近のヒカルのカバーといえば椎名林檎トリビュートの「丸之内サディスティック」か。(「之」の表記揺れは気にしないことにして)なりくんとのデュエットだったのだが、あれは失敗だったねぇ。

…と、きっとあのテイクが好きな人も沢山いらっしゃるであろう中で言い切ってしまうのは、ちょっと難色を示しづらい雰囲気が勝っちゃってるかな?と思ったからだ。トラックを聴いてみるとなんだかジャジーで大人っぽいムードで全然ピンと来ないんだけどきっと大人になったらわかるんだろうな~とか思ってる若いファンが居るんじゃないかという危惧が頭にもたげてきてな。大丈夫、普段ジャズも聴いてる大人(例:私)も退屈だ。あの2人ならもっと良いテイクがとれたはずなんだ。

普段ならそんな”たられば”は言わないところだが残念ながら「丸之内サディスティック」には前例がある。椎名林檎トリビュートアルバムに収録されるより前にヒカルとなりくんがラジオでカラオケしたやつだ。

カラオケといっても椎名林檎ゆみちんが直々に送ってくれた正真正銘の本物のトラックでそういう意味では本格的だったのだが、酒の力も手伝って(?)随分活気のあるテイクに仕上がっていた。それがあったから本チャンでは裏を搔いて落ち着いたしっとりバージョンでいこうとしたのだろうがアイデアが纏まりきらなかった印象。恐らく、単純にコミュニケーション不足だったのだろう。

凄くシンプルにあけすけな推測を述べてしまえば、ラジオでカラオケした時にはヒカルとなりくんの仲が良く、スタジオテイクを録る頃にはそうでもなくなっていたということか。だとしたら『Laughter in the Dark Tour 2018』の曲順をなりくんが任された時期と時系列的に噛み合わないのだけれども、彼も彼でツアーの直前の時期に突如イギリスに移住するなどこちらから見てて突飛に見える事も厭わない性格っぽいので常識で測るのはやめておこう。

まぁ、ぼちぼちのトラックはとっちとラックに仕舞って、今度出る井上陽水トリビュートに収録されているテイクが素晴らしい事に期待しよう。ヒカルも他人が深く拘わってくると失敗する事もある、という教訓だ。今回コラボレーションがあるのなら、是非上手くいっていることを願うよ。