無意識日記々

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藤圭子デビュー50周年記念日─なるする⑭

今回ヒカルがトリビュートする井上陽水アンドレ・カンドレとしてデビューしたのは50年前の1969年9月1日、ヒカルのお母さんの藤圭子がデビューしたのは50年前の今日、1969年9月25日だ。つまり井上陽水藤圭子は同期と言っていい。ヒカルはお母さんと同期の歌手の歌を歌うのだ。

とはいっても特に井上陽水藤圭子に接点があった訳でもないようで。テレビやラジオでで共演した時にお見かけする、といった程度だったんではないだろうか。もし陽水が藤圭子知ってたらとっくにヒカルと接点を持ってただろうし。

それでもなお、同じ時代の空気を吸って生まれた歌には感じるものがあるかもしれず。60年代末期から70年代初頭にかけての演歌全盛時からフォーク・ミュージックの台頭という流れの中で共に頂点を極めた者同士にしかわからない世界があるのではないか。

なんていうことを考えると、ヒカルは今回の陽水トリビュートで70年代初期の楽曲を歌うのではないか、なんていう妄想も込み上げてくる。母が時代の寵児だった頃の雰囲気をヒカルが好んでいるかはわからない。寧ろ藤圭子本人の方はヒカルに「演歌を歌うと不幸になるから」と遠ざけてた節すらあるのだし。

しかし、今回ヒカルが「もし藤圭子井上陽水の曲を歌ったとしたら」というコンセプトでアプローチしていたとしたらかなり興味をそそられる。というか物凄く聴いてみたい。であればその70年代初頭の曲をというのもより必然性が出て来る。プロデューサーのセンス次第だが、“隠れコンセプト”としてでもそんな風に思って歌っていてくれたら、ヒカルなりのひっそりとした「お母さんへのデビュー50周年記念プレゼント」になるのではないかな。もっとも、そんなことするくらいならひっそりとせずに堂々と大々的に藤圭子50周年を祝って欲しいけどね。まだまだ流石に、直接お母さんの持ち歌を歌うのは厳しいのかなぁ。泣いちゃいそうだもんね。

ともあれ、ヒカルがそろそろお母さんの歌と公に向き合ってもいい時期が来つつあるのかもわからんね。長いスパンで見守るとしようか。