無意識日記々

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銘々暮れ済まず

『WILD LIFE』での棒読みの『もうすぐクリスマスですね』が懐かしい。本人に拘りがなくとも、冬の季節に『Can't Wait 'til Christmas』を生歌で聴かせて貰えたのは、自分のようなとぼけた人間でも感動した。

棒読み加減がヒカルのこの季節に対するスタンスを強調している。やれクリスマスツリーは出しっぱなしだケーキは大嫌いだと言っているが、大体母親の影響だわな。歌の芸風上クリスマスと関係ない仕事をしてることが多かったんじゃなかろうか藤圭子。更に年末は紅白歌合戦レコード大賞があった訳で。権威の失墜した令和の時代には忘れ去られているかもしれないが、紅白歌合戦はピーク時には視聴率が80%を超える番組だったという。誤植ではない。はちじゅっぱーせんと、だ。

そういうお化け番組に出れるか出れないかでやきもきする現役時代を過ごした藤圭子が、ヒカルが生まれた後も毎年紅白歌合戦に対して複雑な思いを抱いていたとしても何ら不思議ではなく。家では一切観ない、という施策をとっていたのかもしれない。そうなるとヒカルも紅白に対して思い入れがなく、いや、どちらかといえば母を惑わせ続けた番組に怨みに近い感情を持っていたかもわからない。だとすればつくづく、3年前に『花束を君に』で出場した回はレアであったといえる。

これも、もしかしたら、母親が亡くなった事で状況を相対化できたからだったのかもしれないね。1回出てみてもいいかな、と。朝ドラ主題歌を担当したからといって必ず紅白に出なくてはいけない訳では無いのは今年のスピッツをみれば明らかで。ヒカルが出てもいいと思ったから出たのだろう。まぁ、それっきりなんだけどね。

今でも紅白は40%前後の視聴率をとるので、新しいパブリック・イメージを植え付けるには最適の番組なのだが、その為だけに延々リハーサルに付き合わされてうんざりするくらいなら年末年始リフレッシュしてくれた方がありがたいやね。あとは変なもん食ってお腹を壊さないように、てとこだなっ!