無意識日記々

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作詞家タイプ分け

一方で年末にはNHK井上陽水特番にコメント出演。短い時間ながら興味深い発言を連発していた。

特に「作詞家の分類」というのはそもそもテーマ自体を私が考えた事がなかったので目から鱗。そんな風に捉えるんだなと感心した。

テーマ自体を考えた事がなかった、というのは分類したくなるほど他の作詞家に興味を持った事がなかったからだ。

例えば──自分はお笑い番組なんて「THE MANZAI」と「M-1グランプリ」くらいしか観ない、即ち年間数時間とかしか接触しないんだけど、パッと見たらすぐに分類が始まる。皆個性的だからだ。それぞれのスタイルの位置づけを頭に入れながら内容を把握していくのは楽しい。

同じことが、年間その数十倍時間を割いている日本の邦楽勢にも起こっていいんだが、そこまで感じさせてくれる作詞に出会う事はない。まぁ退屈なんだよ。ヒカル1人の作詞を相手してる方がずっと面白い。

ヒカル自身は滅多に邦楽は聴きそうにない雰囲気が未だに強いのだが「作詞家のタイプ分け」という思考の枠組みをお持ちなら少しは聴くようになったのだろうかな。もしかしたら、作詞家タイプ分けに日本語も英語もない或いは日本語と英語に共通するものがあるのだろうか。うーん、別物な気がするなぁ。

ひとつ考えられるとしたら、プロデュース業に携わった事か。THE BACKHORNとのコラボレーションや小袋成彬のプロデュースを通してひとの作詞術を客観的に捉え直す機会があったのかもわからない。プロデューサーはこれから売り込むマーケットの空気を知ってる方がいいからね。それはセルフ・プロデュースにも言える事だけど。

少なくとも、そういった視点を通してヒカルが自分自身の作詞術に「同業他者との関係性の中での個性」について幾らか意識的であると知れたのは収穫だった。今後誰か他の人の作詞を例に挙げて自分の作詞術の解説をしてくれる事もあるかもしれない。その時にちゃんと理解できるようにこの枠組みをある程度意識していきたいなと思ってますよっと。