無意識日記々

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(好きな歌口遊んだから)

いよいよ今夜、『誰にも言わない』が全面解禁になる。60秒CM用音源と30秒CM音源から立ち上るオーラの大きさはこの曲が次のアルバムのタイトル・トラック並の要な位置に居る事を強く示唆する。極論、この一曲でアルバム一枚と対峙する位の覚悟が要るかもしれない。

国木田独歩のものとはいえ、詩の朗読と歌の組み合わせは嘗ての『Deep River +』を想起させる。PV集『UH3+』収録の前奏前自作詩朗読版をこちらが勝手にそう呼んでいる訳だが、恐らく正式配信音源には独歩の詩は収録されていない(あと焚き火の音も?)とはいえ、『誰にも言わない』の持っているユニークネスはそのような特別さを伴っていると窺わせる。居住まいを正して待ち受けたい。

そもそも、楽曲の存在自体が驚きだった。我々が久々の新曲として『Time』を喜び浮かれている中で空かさず告知されたのだから。あの畳み掛けは本当に、思い出すだでも、心臓に悪いぜ。

この登場の仕方が『Time』と『誰にも言わない』の2つの楽曲に強い相関の印象を与えた。果たしてどこまでこの2曲に繋がりがあるのか。オフィシャルは当然、『Time』に引き続いて『誰にも言わない』の歌詞サイトも用意しているのですよね? 当初からURLが何となく怪しいし。

他方、60秒と30秒という2種類のCMから、『誰にも言わない』が彩り豊かな楽曲であることもまた強く示唆されている。『Time』の曲構成も驚愕だったが、『誰にも言わない』もまた、独特の構築美を堪能出来る作品に仕上がってるとみて間違いないだろう。

……これらが、発売直前までの『誰にも言わない』に関する概観である。これまた久々に、シングル曲のジャケット・アイコンがヒカルのどアップで好評を博しているが、そのままこの写真が2020年代宇多田ヒカルを象徴するアイコンになる予感まで思いを馳せたくなる。どうなるかは神のみぞ知るところだが、兎も角ひとまず、人生最後の「『誰にも言わない』を知らない十数時間」を噛み締めながら夜までは生き長らえたいと思います。生きたい。