無意識日記々

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Kiss & Bus

『22 by Hikaru Utada』、12曲目&13曲目は『HEART STATION』からの選曲。

『Kiss & Cry』

『虹色バス』

ふむ。この2曲が選ばれる事自体には何の違和感もない。『Kiss & Cry』は2年前の『Laughter In The Dark Tour 2018』で2001年全日本年間第1位を獲得した代表曲『Can You Keep A Secret?』を従えて堂々たる風格を見せ付け見事にライブ初披露を飾った今かなりホットな一曲だ。今の気分で選ぶならそりゃ目に止まるだろう。『虹色バス』も同じく『WILD LIFE 2010』でシングルカットもされていないのにコンサートチケットの本編ラストを飾った重要な位置を占める楽曲。あの時のMCの感触からしても、ヒカル自身相当思い入れがあるとみて間違いないだろう。これも選ばれるに値する。

そう、この2曲を選ぶこと自体には何の文句もないのだ。それはいい。だがしかし、『HEART STATION』から曲を選出する時に、

ぼくはくま』が入ってないってどういうこと!?

そんなことある???

ヒカルが当時『最高傑作かも』とまで言った1曲である。あるDJに「この曲はおいといて」みたいな事を言われた時にブチ切れて帰るんじゃないかと思われるくらいに激昂するほど(と言っても、普通のラジオリスナーにはそんな風には聞こえてなかったろうけどね)思い入れの深い一曲だ。くまちゃんの体重が3005gだと知った時、

『私としては彼の体重を3kgとし、残りの5gはなにか他のものだと想像するのが楽しいです…魂とか湿気とか』

と言ってしまうほど魂のこもった(?)楽曲なのである。これを選ばないなんて有り得ない。

……ハッ! うむ、もしかしてヒカルにとってこの曲は「他の曲と並べる事すらしない別格中の別格、殿堂入りの一曲」であるのかもしれない。であるなら、今回外されたのも頷ける。もし22曲でなく10曲、5曲、3曲、1曲という風に絞られてくるなら逆に選ばれる確率が上がってくるような、そんな楽曲なのかもしれない。うむうむうむ、それなら納得である。

しかしそれにしても。『HEART STATION』には他に当時800万ユニットを売って世界記録を樹立した『Flavor Of Life』や『エヴァンゲリオン劇場版序』の主題歌としてスタンダード・ナンバー化している『Beautiful World』、泣く子ももっと咽び泣く泣き泣きの大名曲にしてダブルプラチナムシングルの『Prisoner Of Love』など代表曲が目白押しで、ここから二三曲選べったってそりゃあ酷だわな。どれを選んでも妥当だし、どれを選ばなくてもあれを選ばないなんて勿体無いと言われる運命にあったわね。凄いアルバムを作ったもんですよ、えぇ。虹色に燦然と輝く金字塔ですな。