『22 by Hikaru Utada』のラストを飾る22曲目は『Time』だ。最新シングルのうちの一つ。「あら、『誰にも言わない』じゃないんだ?」と思ったのは内緒。アピールするならこっちってことかな。勿論、トラックとして誇りに思っているのは言うまでもないだろうし。
あと、ミュージック・ビデオで苦労したってのも大きいかもねぇ。『誰にも言わない』ではビデオを作っていないから、現状最近影はこの『Time』のミュージック・ビデオになる。一応インスタライブはもう観れないんでね。
さて22曲みてきて全体の傾向としては。
・お気に入りだと公言してきた曲は大体入ってる
・コラボ曲が多い
・各アルバムから満遍なく
・とはいえ『This Is The One』からはゼロ
・王道Popsな曲も遠慮無く選出
みたいな点が挙げられるかな。この基準からするとコラボ曲かつ王道Popsな『二時間だけのバカンス』が選ばれていないのは不思議な気がするが、それだけ『Fantome』の曲は層が分厚く各曲思い入れが深いということか。あれだけ重要だった『人魚』も入ってないしね。
データ的には、
・シングル曲(CDか先行配信)が9曲
・アルバム曲が10曲
・カップリング曲が3曲
という構成。うちミュージック・ビデオが作られた曲は6曲。キスクラは外した。ここが結構妙ちきりんでねぇ。『Letters』は両A面シングルだったけどビデオなし、『忘却』はシングルリリースでもなかったのにビデオあり、なんていう風に結構捻れがあったりするので。
なんだろう、J-Popにカテゴライズされてきたアーティストが自らのプレイリストをアピールする時にシングル曲が半分以下ってそうそうあることでもないような。基本シングル曲で固めてそこに隠れた名曲としてアルバム曲をもってくるみたいなのが王道なんでないの。ヒカルはそういうノリとは無縁だったということがよくわかる。
でも、私としてはコラボ曲ってのは変化球みたいなもので、アルバムの中に一曲あったらいいアクセントになるのだけれど、こうやって単曲で持ち出されて並べられると、そこでなんだか芯を外されてるような気分になったのも事実。こっちは耳がヒカルの歌声全受け入れ態勢になってるんだよねぇ。特に最後に「丸ノ内サディスティック」と『Too Proud L1 REMIX』を並べられると、ヒカルの歌声がメインでないからなんとなくしょぼくれてしまった。これが『Too Proud Laughter In The Dark Tour 2018 Version』だったら全然違ったんだけどねぇ。全部ヒカルだからねアレ。
などと文句を言ってはいるけれど、今のヒカルの感覚が知れてこのプレイリストは大変貴重だった。企画してくれた方々に御礼申し上げたい。ありがとう。何年かしたらまたやって欲しいぜ。