無意識日記々

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To Your Cupidity

不滅のあなたへ」の英語タイトルは“To Your Eternity”で、これがそのままハッシュタグにもなっている。このタグを辿るとまぁあれやこれや読めない区域の皆さんからのツイートが次々と。世界的な人気だねぇ。

ただ、例えば「不滅のあなたへ」の英語ウィキペディアをみると英訳タイトル自体は“To You, The Immortal”だったりする。「不死であるあなたへ」ですわね。ちょっと直訳ではない。

恐らく例えば偉い人に呼びかける時の“Your Majesty”なんかと同じニュアンスを込めたかったのだろう、かな。偉い人に“you”と呼び掛けるのはまぁ確かに失礼にあたるかもしれないわけで。日本語でも目上の人に「キミ」とか「あなた」とか言わんよね。大体役職とか立場とか、「社長」「先生」「父上」みたいな風な呼び方をするわな。それと同じことを英語では“Your Majesty”とか“Your Highness”とかで表現する訳だ。敬称みたいなもんだわね。意味としては「高貴なるあなた」ということで“Majestic You”とか“High You”ってのが本来なんだろうだけど英語じゃ代名詞に形容詞くっつけるのは何だかななので語順が逆転してる。

なので“To Your Eternity”も敢えて書くなら“To Eternal You”になる。まぁ、「永遠のあなたへ」ということでほぼ「不滅のあなたへ」という意味に聞こえるだろう。ImmortalとEternalのニュアンスの違いについても語りたいが今はそれは脇に置くとして。

つまり、“To Your Eternity”という言い方は、あなたが不滅であることと、もうひとつ、そのあなたへの敬意も表現したなかなかいい英題だって話。“You”を日本語に訳す時には「お前」「君」「あなた」などがありえるけど敬意を表したい時には大概「あなた/貴方」になるだろうね。本来の字面なら「貴様」がいちばん敬称っぽいんだけどどうしてこうなった。それもさておき、フシ(あるいは観察者?)への経緯や好意を少ない単語数で表現していて、これ作者の案なのかもしれないなと思ったよ。

そういえば、最初に、原作漫画を知らない時点で「不滅のあなたへ」と『PINK BLOOD』という二つの文字列が並んだ時、アニメタイトルと主題歌タイトルを逆だと受け止めた人が少なからず居たようだ。なんだか大室櫻子と古谷向日葵みたいだが(言いたいだけなヤツ)、『あなた』は今や宇多田ヒカルの代表曲のひとつだからね、つい連想しちゃうよね。しかも『PINK BLOOD』ってのも如何にもマガジンに連載してそうだし。

そしてこの“To Your Eternity”も、どこかUtada曲としてこんなタイトルがあったらなぁとも思ったり。最初に触れたように「不滅のあなたへ/To Your Eternity」は海外での人気も高い。『PINK BLOOD』の英語バージョンが存在したらよかったかな。メインヴォーカルを抜いたカラオケバージョンだったり、英語バージョンだったり、『PINK BLOOD』のCDシングルがもし出たら沢山のトラックを期待してしまう。ついでにもう聴き慣れてしまった30秒のCMサイズと90秒のTVサイズも収録してくれて構わなくってよ。いやはや、出してくれないかなぁフィジカル……。物欲が強くてホントすいません。