無意識日記々

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クラブ→↑↑?

インスタライブでヒカルが「不滅のあなたへ」の登場人物で誰がという皆がききたがっていた質問に答えていた時、嗚呼、よくよく言葉を選んで答えてるな〜と思ったのだけど、冷静になってみると、それってつまりそういう質問への応答がそれまでに頭の中で作られた事がなかったっていう話でもあるのかも?とも思った。

なんというか、本人がほぼそのまま指摘してたように、日本語で話す時のテンションと英語で話す時のテンションがそれぞれ昔と較べて少し変化しているように思えたのは、それはきっとそのまま普段の生活での使用頻度に依っているのではないかな、と。

ロンドンに移住して以降明らかに日本語で会話する機会が減った筈だ。周りにそんなに居ないだろうからね日本語民。結婚はイタリア人とだったし、それこそ普段は息子相手にくらいしか日本語を声に出して使う機会がないんじゃないか。

それを前提において観返してみると、確かに英語の方が淀み無く流暢に話しているようにみえる。日本語の方は、言葉を選んで、考えながら話しているようだ。

視聴者数というのもあるだろう。恐らく最大多数は日本語民だろうし、取り上げるメディアはほぼほぼ日本語メディアなので、もし切り取られて拡散されるのなら圧倒的に日本語で話した部分だろう。日本語で話す時の方がより慎重になるのもむべなるかな。普段のツイートだって、物議を醸しそうな内容は英語をえらぶ傾向が強い。

だから、

今まではゲーセンとかと同じエンタメ施設に分類されていたクラブを、コンサートホールや美術館と同じ文化的施設とする法案がドイツで可決された!新しい音楽、ファッション、アティチュードの苗床みたいな大事な場所…がんばれクラブ!

This is awesome. posted at 2021/5/7/21:31:35

という金曜夜のヒカルのツイートは、珍しく日本語でかなり踏み込んだなぁという印象だった。別にこれは英語でツイートしてもよかった筈だ。ドイツのニュースだし、リンク先も英語なんだから。つまり、これは日本語圏に対するメッセージだと捉えるべきだろう。日本でもクラブの文化を守って欲しい、と。

このツイートに合わせてキャスティング会社の中の人が

Oi-chan@oi_chan_:

宇多田さんがクラブの価値を語ってくれて嬉しい。20年前に魂込めてキャスティングさせていただいたこのMVも出演者のほとんどがクラブで出会った人達+街でスカウトした

人達 クラブがなかったらこのMVは成り立っていないかもしれない

とツイートをしていた。『FINAL DISTANCE』や『SAKURAドロップス』の頃の話だそうな。ヒカルもクラブ文化に支えられてここまできたという実感が強いのだろうね。なかなか日本の田舎育ちの人間には馴染みの薄いクラブ文化なだけに(そもそもそんなもの無かったからね田舎には)、こうやってメジャーなアーティストが発信する意義は大きい。日本での政治的な立場の弱さもあるんだろうなと想像する。まぁ、あたしからしたら「ゲーセンも文化を支えてきたと思うんですけど」というのが心の中の第一声だったのだが、それを今ここで言うのは野暮ってもんですわね。……野暮だなっ!(笑)