無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

もう訳したから

朝も早よからヒカルのInstagramが更新された。日本時間で午前5時36分ですって。ロンドン時間だと夜の8時半過ぎか。

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@kuma_power :「PINK BLOODリリースされたよ〜」と告知するにはちょっと遅目なので、「YouTubeにあがってるMVに英訳字幕つけたよ〜!」でいくか…

PINK BLOOD is out and the music video (on YouTube) now has English subtitles put together by moi 🤓

Thanks @reubenjames for adding so much mood to my song... and CONGRATULATIONS 🥳[emoji:B0F]

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あ、ルーベン結婚するのね。半日前に言ったばっか、かな? おめでとさん。

という訳で、朝の更新前からヒカルが英語字幕を押してきたからにはそこに触れていかざるを得まいてな。

フル解禁まで『PINK BLOOD』の歌詞については様々に益体皆無な妄想を繰り広げてきたが、その“答え合わせ”は日本語歌詞より寧ろこの英語訳詞によって一区切りを迎えたといえる。いや最近ヒカル、もうそのつもりで英語訳詞をアップロードしてんじゃないかと思う位な雰囲気だからな、そう捉えておいていいんじゃないかな。

英語になると日本語では省略されていた単語同士の関係性が明らかになっていく。日本語では常に一語ずつに助詞がついて関係性を明らかにしていく為、どの語をどの部分に置いても構わないし、何だったら一文節まるごと省略しても構わない。その気になったら述部と主部を倒置法で入れ替えてもいい。英語にも倒置法あるけどね。

これが英語になると語順によって関係性が決まってしまうため単語を省略できない。単語がないと位置関係自体が変わってしまうから。その為、殆ど意味の無い、例えば"It rains."のitのような形式の為の語を用いなくてはならなくなる。兎に角省略が出来ないのだ。

となると、日本語では省略されていた歌詞が英語訳詞だと立て続けに現れてくる。

例えばこの『PINK BLOOD』の日本語詞冒頭部分。

『誰にも言わなくても

 キレイなものはキレイ

 もう知ってるから』

日本語の文章としてこれは形式的には成立している。しかし、よく意味を吟味しようとすると疑問点が幾つか生まれてくる。

・誰にも言わなくても、っていうけど、誰が言わないの?

・キレイなものはキレイ、っていうけど、「である」なのか「だと思う」のか「かもしれない」なのか、どう受け止めたらいい?

・もう知ってるのは、誰が、何を?

・そもそも、誰が誰に何を言いたいの?

みたいな感じに。言葉が足りなくて想像をはたらかせねばならない。これが英語になると、

『I don't need to show it to anyone

 For something beautiful to be beautiful;

 I already know it is』

となる。まず、そもそも文字数が増えたよね。そこからして印象が違う。その含意について次回から詳しく見ていくことにしよう。