無意識日記々

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マーガリンなら大好きです。

「Strides」で1曲挙げるなら私は「butter」を推しておきたい。タイトル通り「バター」を軸に展開する日本語歌詞の構成のまぁ見事なこと。連想がいちいち小洒落ていて唸らされてしまう。もしこのアルバムの7曲でヒカルが作詞に関わっていたのはどれとどれ?と答えを教わらずに訊かれていたとしたら多分「Parallax」とこの「butter」を選んでいただろう。それくらいに歌詞がよく出来ている。思わず何度も感心してしまった。

更に曲構成が独特で、後半での「Gimme one more night」のコーラスの配し方などよく考えられているなぁと更に感心を重ねたのだが、面白いのは、これだけ日本語歌詞がよく出来ているのにサビが英語歌詞で、アルバム中いちばんキャッチーともいえる明快なリフレインを構成しているところ。小洒落ていて構成的な日本語歌詞と独特の曲構成だけではややマニアックな仕上がりになっていただろうところを、この素直なリフレインで一気にPop Musicに持っていくのが凄い。隅から隅まで本当によく出来ている。

と、これだけ絶賛出来るのに、きっと私はこの歌を好きになれそうもない。

理由は完全に難癖。そのキャッチーなサビの出だしが「We really hit it off」なんだわ。『Can You Keep A Secret?』の話を出したばかりの私はすぐさま同曲の『Hit it off like this』の一節を思い出した。でもまぁこれだけだったら構わなかった。それくらい、普通の言い回しなんだし英語歌詞なら出てくるだろう。ところがその次にバックコーラスで「Addicted to you〜♪」って歌いやがんの。いや確かにこれも普通の表現ではあるのだけど今その並び? 思わず歌詞を確認したがバックコーラスだからか表記は見当たらず。未だに「何かの聞き間違いだったらいいのに」と思ってる私。

ここでちらっとイラッとした私を更にイラッとさせたのがここ。

「耳に光るCartier

 さすが俺のVenus」

その前が無くてここだけだったんならイラッとはしなかったと思う。カルティエの耳飾りつけてる人はそりゃこの世にごまんといるだろうさ。「ひかる」と「かるてぃえ」で語呂もいいだろうさ。しかしさっきの「Hit it off」と「Addicted to you」のコンボでチラッとイラッとしてた私はもう完全にヒカルがカルティエつけてんの想像しちゃいましてね。えぇ、嫉妬ですね。

それに、ヒカルのカルティエといえば、耳飾りではないけど、すぐに連想するのが、お母さんから貰ったという7連リングと3連リング。

https://www.utadahikaru.jp/from-hikki/index_14.html

『あ、ちなみに左手の薬指に指輪してますが結婚したわけではございません(笑)

ママから昔もらったカルティエの7連リングと3連リングをしているんですがね。ちょうど薬指と小指にぴったりなの。』

(「宇多田ヒカル カルティエ」で検索したらこのメッセがトップにくるんだな。)

今や母の形見ともいえる大切な逸品なっているであろうカルティエのリングを(あたしが勝手に)連想してしまったのだ。

そう、『Hit it off』「Addicted to you」「光る」「Cartier」って、決定的証拠にはならないけど状況証拠まっしぐらな歌詞を続けられた挙句が「さすが俺のVenus」だったもんだから「これ普段のなりくんの匂わせ満載言動そのまんまやないかっ(怒)」ってなっちゃったのね。印象最悪。曲に罪はないし本当によく出来たいい曲だとは思うんだけど、お陰で「私の好きな曲」とは言いづらくなったのでした。まる。いやぁ、まるで無関係な人の嫉妬はホントみっともないねぇ我ながら……。