さてそのニューアルバム『BADモード』の発売日と形態と手順ですよね。
・2022年1月19日(水) 配信開始
・2022年2月23日(水) CD発売
これ。吃驚したなぁ。配信の方が4週間早いとは。逆は考えてたけどね。CD先行発売の方はね。いやはや、やられたわ。全く予想していなかった。
とはいえ、こういう順序はヒカルにとって初めてではない。2009年の『This Is The One』のアメリカでのリリースがこれに近かった。日本では2009年3月12日(の何故か土曜日)にCDが出たのでデジタル配信はそれほど注目されなかったのだが(ストリーミングもまだ無いしな)、アメリカではCDの発売が5月12日に決まる中、ダウンロード販売がそれより2ヶ月近く早い2009年3月24日に始まったのだ。
当時は全く日本人がアメリカの配信チャートに顔を出すことはなかったのだが(BABY METALなんて影も形もない)、そんな中でUTADAはiTunes USAの総合チャートで18位を記録した。Popチャートでは2位まで上がったのよ。驚いた。なおCDがリリースされた5月にはビルボード総合で69位を記録、ラウドネス以来の高順位でした。
このダウンロードの好記録とビルボード総合チャート成績の関係性をどうみるか、難しいとこだよね。
で。その頃と今は状況が全く違う。CDが売れなくなっている中で何故配信を4週間先行させるのか? 利益幅はCDの方が遥かに高いのに。
ここが今回のポイントになる。恐らく、今回のプロモーションは本気で賭けに出たんじゃないかなと。物凄く実験的なアプローチで、どうやったらフィジカルを手に取って貰えるか考えに考えたんじゃなかろうか。その為にも今まで集めてきたデータを最大限に活用してこの手法を取るに至ったのではなかろうかなと。
で、それはどういう意図だったかといえば、細かいことを話し始めたら長くなりそうだけど、要は「話題性」でCDを売る気なのではないかなと。
今回、配信ライブのメインがどうやらニューアルバム『BADモード』の収録曲であるらしい。ライブというからついつい全二十余曲とかでヒット曲満載なやつを想像してしまっていたがそうではない模様。つまり、配信ライブ自体がCDに注目させる為の布石になりそうなのだ。
ライブの配信時期が1月19日(水)~1月23日(日)なところがミソで……って、これやっぱり一回じゃ収まらないな(汗)。次回に続きます。