無意識日記々

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物語から歌詞を。歌詞から物語を。

今後更にアルバム『BADモード』を引っ張るといっても、やはりタイアップはそれ用に作詞されたものがより相応しいってのはあるわね。『One Last Kiss』はシンエヴァのラストに流れる事を想定したイントロと歌詞をヒカルが意図して書いていて、それは信じられないくらい強力な効果を生んでいた。「最愛」での『君に夢中』もそうだ。『you, you you』が「優、優、優!」に聞こえてくるくらいの圧倒的なシンクロ率だった。

なので『PINK BLOOD』も、「不滅のあなたへ第2期」でその歌詞の威力を発揮してくれたらなとは思う。戸惑いの中終わっていった第1期より、腹を括って戦う(というのかあれは?)フシの姿の方が、『PINK BLOOD』で描かれている自分探しの旅路によく馴染む。そしてボン王子にトドメをさすのよね(詳しくは原作参照)。あたしは興津和幸がよかったんだけどな~声優は(ディオよりジョナサンてことっすな)。ともあれそれらの名場面の数々を是非映像と歌を伴って観てみたい。

とかなんとかいってても、一方、後付けのタイアップもヒカルの場合どれも結構見事なもので。『Eternally - Drama Mix -』は堀北真希の清廉なイメージによくマッチしていたし、『Show Me Love (Not A Dream)』も格闘技的世界観にそぐうハードなギターサウンドが格好よかった。『嫉妬されるべき人生』に到ってはこの曲に合わせて脚本書き直したのではと思わせるくらいだった(そのせいで…いやなんでもない)。後付けからのタイアップであっても御縁次第ではかなりサマになるんだなと。それだけヒカルの書く歌詞の普遍性と汎用性が高いということだ。

そこから更に裏を返せば、じゃあヒカルの書いた歌詞をモデルに物語を作れば凄いことになるのでは…?という発想が生まれてくる訳で。それがちょうど再来月11月下旬から始まるNetflixのドラマ「First Love 初恋」にて具現化される訳である。配信開始日の11月24日といえばフレディ・マーキュリーの命日なので第1話のどこかで“Living On My Own”を流してくれたら泣くわね。『This One (Crying Child)』も流してくれたら今度はこどもみたいに泣くわね。声を上げて走っちゃうわね。

…だなんて言ってるけど、このドラマ結構責任重大なのよ。もし好評を博せば更に第2弾以降が期待できるんだもの。宇多田ヒカルの歌詞に基づいた実写ドラマの制作がね! 『For You』とか『テイク5』とかいいな…18禁で『Taking My Money Back』とか作ってくれないかしらん。それは無茶か。

だがしかし、今作が不評に終わると二度と声は掛からないだろう。たとえ他の監督ならうまくやれたはずだとしてもだ! あたしはヒカルは声優の才能あると思うのだが、いきなり第一作で「ブラック・ジャック」だなんていうビッグ・タイトルに手を出したせいであれ以来そんな仕事舞い込んできていないではないか! そんな感じになっちゃうのよ幾らポテンシャルがあったとしても。なので、とかく第一弾というのは重要だ。絶対に成功しなければならない。

そんな訳で私は世間以上にこのドラマに期待している。11月以降、あれ?無意識日記さんドラマ始まったのにあんまり触れないねぇNetflix加入してないのかな?と思った際は是非察して欲しい。期待を裏切られた場合私はきっとスルーすると思うのでね!(泣笑)