無意識日記々

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着飾ることのない歌声を

昨日の呟き。

@utadahikaru : ちょっと恥ずかしいけど今まで出してないもの入れたいと思ってアカペラも入れてもらったよ

posted at 2022/11/3 6:15

https://twitter.com/utadahikaru/status/1587916229397782528

相変わらず恥ずかしがるポイントがちょっとズレてるヒカルパイセンでありました。過去23年間でこの曲が何十億回再生されたと思っているのか。

しかし、それだけバックの演奏というのは心強い存在だということだろう。アカペラが世に出るというのは、まるで服を着ずに公衆の面前に出るようなもので…っていくらなんでもそこまでじゃないだろ! 聖歌隊やらマンハッタントランスファーやらゴスペラーズやらイル・ディーヴォやらに謝れ!…と思ったんだけどこいつら大体集団だもんね。アカペラかつ「ソロ」ってのも、大きいんだろうな。

そこらへん、絵文字のチョイスが「見ざる聞かざる言わざる」のうち「聞か猿」じゃなくて「見猿」なところにみてとれるね。歌声が恥ずかしいから聞きたくない、耳に入れたくない、じゃないんだよ。単に心境的にいつも一緒に居てくれる人たちが居ないから心細い、恥ずかしいってだけなのよね。いわばちょっとコンビニにスイーツ買いに外に出ただけなのに街頭インタビュー撮影されたようなもんで、ちょっと待ってこの格好はそんなつもりじゃなかったんだよ的な、アカペラ向きに歌った訳じゃないテイクをアカペラで世に出すのが気恥ずかしい、っていう気分の問題であって、歌声自体を恥じてる訳じゃない。

ここらへん、このテイクがどういう位置付けのものかというのが察せられる。レコーディングってのは様々なテイクを何十何百と録音するもので、リミックスだというからバックの演奏を入れ換えてるんだろうと思ったらヴォーカルまで別テイクだったりするものだが、ミキシング・エンジニアにとってはどれも等しくミックスに扱う素材に過ぎないので、彼らにどれだけ録音した素材を渡したかで決まる話だ。

つまり、今回のアカペラ・トラックは、もともとアカペラ用に録音されたものではない、つまり、皆が馴染んでいるスタジオ・バージョンのヴォーカル・トラックをそのまま抜き出して収録したものである可能性が出て来た…というか、まぁそうかなともと思ってたけれども。

といってもそれはまだ可能性でしかなく、そこらへんに聡いファンが早速リプライでどんなテイクなのか質問してくれている。正直これって商品の性質に関わることなので、出来れば、ヒカル本人からでなくてもスタッフから事前に説明があってくれた方が親切かもしれないね。あたしゃやったことないけど、今なら手許のアプリで持ってるトラックのヴォーカルだけを抜き出すとか出来るようなので、今世に出てるバージョンなのか別テイクなのかって、購買行動を左右するひとつの判断基準に成り得そうだもの。勿論そこらへんをあやふやにして買わせるってのもひとつの手ではある。まぁ、手許のアプリで作れるものと、そもそもヴォーカル・トラックを持っててそれを一流のエンジニアがミックスしたものじゃクォリティに雲泥の差があるだろうから、そこは「言うまでもないでしょ?」で済ましてもいいかもわからん。何れにせよ実際に聴いてみればほぼほぼわかることなので、それを楽しみにしておきますわ。発売まであと5週間だね。