無意識日記々

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ンフ

https://youtu.be/6zSB5_x1pSE

恐らく暫くの期間はこの「キングダム 運命の炎」の最新トレーラーを何度も観て『GOLD ~また逢う日まで~』でのヒカルの麗しい歌声を繰り返し堪能する事になるだろうが、ワタクシ今回嘗てにないような不安に囚われているのですよ、えぇ。

宇多田ヒカルが手掛ける主題歌といえばドラマや映画の本編を喰ってしまうような圧倒的な存在感を見せつけてくれるのが常だった。「Casshern」なんて『誰かの願いが叶うころ』の為の前奏に過ぎない」とまで言われたものだ。それは幾ら何でも大袈裟にしろ、最近でも非常に評価の高かった「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」本編より更に『One Last Kiss』の評価の方が高かったりしましたよね。そんな感じで毎度々々ちょっと凄過ぎるんですよ宇多田ヒカルは。

しかし今回、もしかしたら(あクマでアタクシの中で、の話ではあるが)映画本編の方がヒカルの主題歌よりインパクトが強いんじゃないかという不安を初めて感じた。原因はハッキリしている、大沢たかお演じる王騎のキャラが途轍もなく濃いのである! とんでもなく濃いのだ!

いやね、「運命の炎」のトレーラーを観た時点で既に「あれ?これ主役って山崎賢人吉沢亮なんだよね? 大沢たかおが主役じゃないよね?」と疑問に思っていたのだ。で、今回「キングダム」と「キングダム 遙かなる大地へ」を観て合点がいった。主役たる山崎賢人吉沢亮はずっと出ずっぱりなのに、それより遙かに出番の少ない大沢たかおが全部持っていきやがるのだ!! いや、ストーリー上の美味しいとこというよりもう彼の演技自体が「怪演」という他ないほどに見事に戯画化されていて、いやこれ私「キングダム」の原作漫画もアニメも読んだこと観たことないんだけど(これからチェックするかもわかりませんが)、この王騎はなんというか絶賛というかまるで無視できないというか、キャスティングで大沢たかお呼んだ時点で映画の成功が確信されたんじゃないのという位に彼の演技の印象が強い。他の皆も本当にお芝居頑張ってて特に難しい役どころを見事に演じ切った吉沢亮とか拍手喝采モノなんだけどそれでも画面に大沢たかおが一瞬でてくるだけで記憶と印象が総て塗り替えられる位にそのキャラが濃い。王騎がヌッと現れて彼独特の「ンフ顔」を見せつけるだけで総てが終わる。なるほどこれが実写邦画年間1位の理由だったのかと納得してしまった。(ホントかよ)

どうやら「運命の炎」でも、前2作同様王騎が要所々々で登場しそうな雰囲気なので、恐らく今回も観賞後の記憶と印象の七割くらいを持っていってしまうだろう。果たして、『GOLD ~また逢う日まで~』のフルコーラス5分とかは大沢たかお演じる王騎のインパクトを覆せるか。そんな風に過去24年の中で初めて私が不安になっている。こんなところに「好敵手」が待ち構えてるとは思わなかった。その不安のお陰で今までになく胸が高鳴っているのもまた事実。いやぁ、ますます楽しみだわ!

それにしても、大沢たかおって天才だったんだね知らなかったわごめんなさい。日本映画史上屈指の「怪演」「ハマり役」だと思います。こりゃ是非映画館の大画面で観ないとですわ!