無意識日記々

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Give Me A Reason to Show You.

あ、「色即是空空即是色」を「カラーからカラ、カラからカラー」って読むのはこれが初めてじゃないぞ。随分昔のネタだ。

『Give Me A Reason to Show You.』

この一節、取り敢えず前半の『Give Me A Reason』の部分には前に「訳(ワケ)を教えて」と訳を与えておいた。giveは「与える」という意味だが、Reason(訳(ワケ))という抽象概念を与えるのだから示すとか教えるとか告げるとかになる。

その次、『to show you』は何なのか。toで繋がっているのだから、これを文章として書き直せば「I show you the reason」となる。ここでも抽象概念のreasonをshowするのだから、showの日本語訳は「見せる」とか「示す」とか「教える」とかになる。早い話が、前のGiveと同じ訳になるのだ。

GiveとShow. 二つで異なるのは教える相手である。Give meだから「私に教えて」だし、Show youだから「貴方に教える」になる。続けるとこうなる。

「貴方に教える理由を私に教えて」

何とも善問答な日本語だ。野暮ったい英語に直すならこれは「Give me a reason to give you」になるのだが、これでは対照があからさま過ぎる。Show youにする事で「ん?つまりさ…」という間を一瞬聴き手に与える。

それにしても、教える為に教えてくれとは何ともへんちくりんというか、矛盾した話である。この歌は、この矛盾を抱えたリフレインを何度も繰り返す事で成立しているのだ。冒頭の「矛盾だらけ」は、そのままタイトルに繋がり、一貫した一つのテーマとして楽曲全体を覆っている。


そして一番のサビはそのまま『訳(りゆう)もなく微笑む度に』と続く訳だが、ここで何故"訳"と書いて"(りゆう)"と読ませるかの訳(りゆう)の話から、また次回だな。飛び飛びになるとは、思うけど。