無意識日記々

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2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2022年上半期総括…2~6月編

前回1月しか振り返れなかったので一気に行くぞっ。 2月4日「"宇多田ヒカル BADモードMIX by DJ YANATAKE"」TBSで放送 2月10日『Face My Fears (A. G. Cook Remix) 』MV公開 2月上旬『BADモード』が全国のラジオチャート席巻 2月11日Apple Radio1"The Zane L…

2022年上半期総括…1月編…

去年の自分で書いた「上半期総括」を読み返してみて「結構便利じゃねーか」と思い直したので今年も書くことにした。(色々翻意) まずフライング気味に2021年下半期最後のトピック、「2021年12月28日」については触れておかねばなるまいて。判明したのは今年…

『Face My Fears』英語版、ヒカル作詞分は何処?

『Face My Fears (English Version)』に関しては、サウンドのみならず歌詞もヒカルとSkrillexとPooh Bearの共作だったようだ。ヒカルがオリジナル・アルバム収録曲で他人の歌詞を歌うのは珍しい。 さて、ではどこらへんがヒカルの作詞で、どこらへんが他の二…

和訳に没和詞?

Netflixが日本語版・英語版の2バージョンある歌の英語版の日本語訳を字幕につけてくれたため、和詞・英詞・和訳の三つ巴の相互関係というとてもややこしい課題にぶち当たっていて、自分が今どのバージョンの歌詞について語っているかいつも見失うのよね私ね…

上半期総括は無理なので勝手な願望を語ろう

あぁそっか、もう2022年上半期が終わるんだね。そういやこの間オンエアチャート取り上げたっけか。下半期に入る前にこちらの地域では梅雨明けという慣れない流れではありますが。 上半期総括といっても、こちらのアタマは色々在る中の宇多田ヒカルではなく、…

サブスク再生時間指定希望の戯言

前回、 『キレイな人(Find Love)』の[3:28~3:46]と 『Find Love』の[3:28~3:46]を 聴き較べてみるといい と書いた。これって、サブスクが時間指定出来たらそのURLを貼ってたとこなんだけどねぇ。AppleもSpotifyも今のところその機能ないみたいだから…

『毎日はイヤ…til I find love』という和訳?の謎

で。先週触れた 『Find Love』の和訳字幕で 『(un)til I find love』という歌詞が 日本語に訳されてる所と 日本語に訳されてない所が 両方存在する問題 について語るか。 予告通り、ややこしいぞ? 結論からいえば、納得の出来る理由は思い付かなかった。幾…

なんかもうエヴァっぽい暑さだねここ数日は

暑いねぇ。まだ6月なのにこちらの今日の最高気温は35℃予想だと。真夏日通り越して猛暑日かいな。こんな時の月曜日の朝から歌詞の話して難しい顔してるのも私がキツいのでのんびり思い出話など。 とはいってもこの日記、「その時のこと」が後から幾らでも読…

もっと捩れてる『Find Love』の英詞と和詞と和訳の関係

警告:今回は前にも増してややこしいぞ? 『Face My Fears』に関しては、そもそも元の日本語版の歌詞が半分英語であるため、英語版の日本語訳を律儀に全文日本語にした結果、日本語版より英語版の日本語訳の方がより日本語色が強くなってしまった、という「…

遠のく真実を 追いかけなくても悪くない

こうやって歌詞や対訳の解釈を繰り返しているが、何度でも言うけどこんなんいちリスナーの妄想に過ぎず、正しいとか間違ってるとか以前の話だ。これを聴いてこう思った、とかは単なる感想だし、作詞者はこう考えたのではないか?といった話は天気予報より遥…

和詞と英詞と和訳の捩れ

最近歌詞のディテールの話ばかりで、「そもそもこの歌が全体として何を言ってるか」の話が疎かだった。 てことで 『Face My Fears (Japanese Version)』 と 『Face My Fears (English Version)』の日本語訳 の2つを比較対照してそれぞれ全体として何を言っ…

『Not gonna park』/『Slow down』

『Find Love』の歌詞が2004年の『The Workout』や2009年の『Dirty Desire』を意識しているのではないかなという話で気になるのが、 『Slow down, you won't get there by hurrying』 の一節だ。対訳はこう。 『焦らないで、急いでも 辿り着ける場所じゃない…

『今は恋愛よりカウンセリング』の違った読み方

『Find Love』のここの箇所の日本語訳、なんか色々と混じってる気がする。 『For now committed to my therapy I train with Vicki 3 to 5 times a week Getting stronger isn't easy, baby』 ヒカルはこう訳している。 『今は恋愛よりカウンセリング それと…

変な訳! でも、これでいいのだ。

『Find Love』での「作詞者本人ならではな大胆過ぎる直訳」のひとつに次の一文がある。 『Not gonna park my desire』 ヒカルはこれをこう訳した。 『欲求を駐車するつもりはない』 ……正直、日本語として変! 「欲求を駐車する」てね。最も、なんとなく意味…

『All my life』と『All your life』の美しき訳し方

『Face My Fears (English Version)』の日本語訳字幕で、 「これは巧いなぁ」 且つ 「本人ならではの大胆さだなぁ」 と感心したのが、 『All my, all my Life』 と 『All your, all your life』 のそれぞれの訳し方である。 (なお直訳するとそれぞれ 「総て…

2022年上半期エアプレイで『BADモード』が第3位!?

最近歌詞の解釈に頁を費やしてきたせいで幾つかニュースに触れるのをすっ飛ばしているのが勿体ない。普段であれば食いつくようなモノもスルーしてる私。極めつけはゴールデンウィークのDJ五夜で、あんな美味しい企画1週間は弄くり回せただろうに、連休中…

"私が経験から導き出した現時点での注意事項"

宇多田ヒカル直近の名盤2枚、『BADモード』と『LSAS2022』の関係性について今一度触れておきたい。 『LSAS2022』が収録されたのは2021年11月、アルバム『BADモード』が完成する前である。『BADモード』は、『気分じゃないの(Not In The Mood)』の歌詞が生…

1日遅れですが『DEEP RIVER』20周年祝い

昨日は『DEEP RIVER』アルバム発売20周年記念日だった。その余りのヒカルの力の出し尽くし振りに「これが最後の作品になってもおかしくないな…山口百恵コースかな?」とまで思わされた凄まじい密度だったのだが、今こうやって『BADモード』がリリースされた…

快進撃中のヒカルさんの最近の発言に疑義を呈してみる

『BADモード』も『LSAS2022』も素晴らしい出来映えで、コーチェラに出れば世界中のファンが咽び泣き、写真一枚で何人ものファンを卒倒させている2022年のヒカルさん。果ては「VOGUE JAPAN」のインタビューまで大絶賛されている。普段ヒカルを聴いてない層に…

日本語版と日本語訳の対比─「笑いと涙」

『Find Love』と『Face My Fears』の日本語訳に関しては事態がややこしい。それぞれの楽曲に日本語バージョンと英語バージョンがあって、更に今回それぞれの英語バージョンに対訳がついたから、見た目だと日本語の歌詞が二つずつ存在することになる。今どの…

どっちでも思い切ってた

『Find Love』だけでなく、『Face My Fears(English Version)』の日本語訳も興味深い点が満載だ。正直、目移りしちゃって仕方がない。 『Face My Fears』の日本語訳で、まず目につくのがその大仰な言い回しだろう。代表的なのは次の2文。 『ああ、なんと…

『今は恋愛よりカウンセリング』

そしてまた「作詞者本人ならではの大胆な意訳」に戻ろう。元歌詞では 『For now committed to my therapy』 の部分。ここをヒカルは 『今は恋愛よりカウンセリング』 と訳した。殆ど原形留めてない! どこから『恋愛より』が出て来た? いや確かにそこまでの…

直訳にほとほと参る私の図

この間は「作詞者ならではの大胆な意訳」の一例として『Find Love』の『But I don't wanna be alone every day of my life』を『だって一人でいるのも好きだけど 毎日はイヤ』と訳したのを紹介したが、これとは正反対に 「作詞者本人のくせに 超ド直球な直訳…

Netflix独占訳詞字幕という特殊性

昨日はディズニー関連楽曲の歌詞を扱う恐怖(?)について触れたが、今回は「Netflix独占で流される訳詞字幕の特殊性」について語る。 今回訳詞を掲載するにあたってのいちばんの懸念は、「Hikkiによる日本語訳に興味あったからNetflix入るか検討してたけど…

引き続き歌詞引用の著作権の話2022年版

その昔、誰とは言わないがファンサイトの掲示板に『Simple And Clean』の対訳を独自に執筆して投稿した人が居たんですよ。もう20年も前の話だから時効だと思うので(何の時効なんだソレは)書いちゃうけど(昔から関係なく事ある毎に書いてるのは内緒)、こ…

歌詞の引用に関する堅い話。

前回はなんか勇み足だったな。ゆっくりいこ。 まず、そうそう、Netflix版の日本語訳字幕は私の論評用に日記内に書き起こしてあるので、各記事読む際には参照して貰えると有難い。歌詞とはいえ全体の文脈は大事なんだが、逐一常に全文書き下ろす訳にもいかな…

『毎日はイヤ、毎日はイヤ』??

さてNetflix版で新しく明らかになった『Find Love』と『Face My Fears (English Version)』のヒカルによる日本語版歌詞についても少しずつ触れていきましょうかね。 やっぱ最初に触れるのは『Find Love』のここかなー。 『But I don't wanna be alone Everyd…

ライブテイク音源の持つ可能性

こうやって音源のアルバムとして並列させて『BADモード』と『LSAS2022』を聴いてると、曲は殆ど同じなのに印象が随分違うなと。だって『LSAS2022』の楽曲12曲中10曲が『BADモード』の曲だし、『BADモード』の楽曲14曲中10曲が『LSAS2022』の曲なんだもの。 …

追伸:“Korean”?

あんれま、Netflixの『LSAS2022』、『Find Love』と『Face My Fears(English Version)』にヒカル本人の手による日本語訳字幕がついてると! Twitterで情報呟いてくれた人どぉもありがとう。 これは『Find Love』の歌詞を読み解いていた身には朗報以外の何…

「スタジオ版編曲人力再現」企画としての魅力

こうやってスタジオ盤の『BADモード』と『LSAS2022』を聴き較べてると、同じ楽曲でも随分と送り手側受け手側双方の意識が異なることがわかる。演奏メンバーはかなり重なっているのにも拘わらず。 スタジオ版というのはいわば宇多田ヒカルの脳内を覗いている…