無意識日記々

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約束を甘受する勇気と泣きたい気持ち

あらためて、新しい『少年時代』もいいテイクだなと沁々感じる。名曲は演奏が始まった瞬間に辺りの空気を一変させるが、伴奏があるとはいえほぼ歌一本でそれができてしまうのはやはりヒカル特有というか。日本語の歌がここまでの響きを持つ事の稀有を改めて噛み締めざるを得ない。

そういう意味では、勝負は既についている。辺りの空気を変えるだけでなく、その辺りの時間まで変えてしまったのだから。感動は約束されたのだ。ある意味、我々がこれからフルコーラスを聴いて感動をする未来は既に過去のもののようになってしまった。幸せなことである。

それを無理矢理物足りないと言う事も出来る。しかしそれは、幸せになることを恐れているのと区別がつくのだろうか。幸福を素直に享受するのにも不安を拭う作業が必要になるのが、平凡な人間の責務であり宿痾だろう。それを自分で気付く事は難しい。いい加減、宇多田ヒカルが実在する事を呑み込まなくてはならない。我々がただ理想を押し付けて夢を見ている訳では無いのだ。ここに居るのはアイドル(偶像)ではなく、故にありのままをみなくてはならない。そして、それは我々の妄想が総て実現するより遥かに豊かな幸福を齎し得る、既に齎してきた何かなのだ。それはどう足掻いても1人の人間でしかなく、1人の人間なのである。絶賛に慣れなくてはならない。

井上陽水の感想が聞きたいね。ヒカルの歌を、どう思ったのか。あんな偉大な人が「私が論評するなんて烏滸がましい」とか言い出しそうではあるのだけど。ヒカルは『宇多田ヒカルのうた』を聴いて泣いたそうだが、陽水もまたヒカルの『少年時代』を聴いて泣いていそうだ。この曲を譲りたくなる位に。実際に言い出すことはないかもしれないが、ヒカルに歌われてこの歌も嬉しそうだよね。

最近のむしずは早歩き程度かもしれない

でそうこうしてるうちに椎名林檎のベストアルバムが発売になり。衣装展示が始まってテレビでも取り上げられるなど。そんな中ゆみちんが発した「ヒカルちんはおねえたま」発言が物議を醸し出しているようで─…間違ってはいない筈なんだが何だか誤解を招いているような気が。間違ってはいない筈なんだが。

同期とはいえ4歳歳上からも人生のパイセン扱いされているヒカルちん。しかも椎名林檎嬢といえば相手がどこの国の宰相であろうが大統領であろうが足蹴にしても似合うような相当強烈なパブリック・イメージをお持ちの方。そんな人が相好を崩して「お姉ちゃんみたい」と呟くからには本当に相当に頼もしいのだろうなぁと。でも我々に対しては投げキッスを捨てキッスにするシャイで恥ずかしがり屋な素敵人物だったりする訳でまぁ全方位というかどうとでもなるというか。ご馳走様です。

『歌姫ってなんなん』もそうだが、このようにしてパブリックイメージは更新されていくのかなぁと。どうしても宇多田ヒカルといえば20年前のテレビ出演で軒並み視聴率20%台後半を叩き出した時の印象が強くてその頃の「タメ口で生意気でハイテンション」なイメージのまま引き摺ってる人が大変多くてな……いやだってね、近年のヒカルの視聴率とか一桁台ですよ? つまり、20年前に観たっきり一度もそれからヒカルの喋り姿を見たことの無い人が一千万人とかいう規模で現存する訳です。視聴率10%で大体一千万人だから。そのひとたちにとってはいつまでも「キャピキャピ喋って『First Love』をしっとり歌う16歳の少女」のままだったのです。20年間ずっと。

まぁそれが3年前、2006年の紅白歌合戦に出た事で漸く潮目が変わりまして。初出場だったのでね。で視聴率が40%台とかか。そこらへんから徐々に宇多田ヒカルのパブリックイメージが変わり始めているのかなと。

となると、話は一足飛びになりますが、フェスティバルのヘッドライナーをやる日が来ても大丈夫な下地が出来ているかなと、ふと思ったのでした。多分最大の障壁はSNSの事を「軽くむしずが走る」と評したヒカルの内向的な性格だったんでしょうけど、今椎名林檎から「頼もしいお姉さん」扱いされるパイセンなら首を縦に振る可能性がゼロではなくなってきたかもしれません。いや勿論我々としては単独ライブコンサートでフル時間たっぷり歌を聴きたいのですけどね。そういう話が出てきてもおかしくない時期に差し掛かってきたかなという程度の話なのでした。

#私の宇多田ヒカルベスト10 詳細解説その4

ををっと、またまた間違いをしでかしてしまいましたか。HEY!HEY!HEY!生放送3時間スペシャルの日付、2008年4月7日と書いたけれど1週間間違えてました。本当は2008年3月31日だそうで。失礼致しました。ググらずに書くからそうなるのよ……。 

では気を取り直して本題の方を。今回でラストだねっ。

・『赤ちゃんのキンタマの美しさにビビる』(2016)

https://twitter.com/utadahikaru/status/693542093793443840

これは結構記憶に新しいヤツ。こうやって気軽にキンタマキンタマ言うのは完全に漫画「おぼっちゃまくん」の影響だよね。ほんと小さい頃に読む漫画は選んだ方がいいぞ(笑)。でまぁこのツイートは絶賛子育て展開中報告を兼ねた感じで、ユーモアを含んでお母様方の共感(?)も呼びかなり話題になった呟きだった。いやはや、どこまで狙ってたんだろうか。絶妙な落とし所というか。下品と上品の奇跡的なコラボレーションよね。

・『歌姫ってなんなん』(2019)

https://twitter.com/utadahikaru/status/1096419196207022080

そして今回最後にして最新の名言といえばこれ。2019年今年2月15日金曜深夜のツイートだ。これもどこまで意図的だったのかはわからないが、14万いいねといういつもより一桁多いリアクションを獲得。ニュースでも取り上げられファン以外にもよくよく知られる一言となった。しかしよくできたもので、この“問題提起”によって浅かれ深かれ皆が宇多田ヒカルという音楽家の立ち位置に関して今一度考えてみたという点がこの一言の最も大きな効果であったと言える。アルバムのリリースからのツアーを完遂した翌年ということでファンの顔もよく見えている中での世間での宇多田ヒカルの再定義を敢行した。この8文字で市場の中でのヒカルの立ち位置を少しばかり変えたとすら言える。ちと大袈裟に捉えてはいるとは自分でも思うけれども、今後徐々にヒカルの事をバイリンガルで歌う少女から当代を代表する音楽家へと世間の認識が変わっていくのではないか。その端緒となったのがこのツイートだったと後から確認する事になるかもしれない。

……って何やら真面目なトーンで語って名言ベスト10を終えようとしているが、当然ヒカルの名言がたった10個に収まるはずもなく。早速横から「あんたがいつも使ってる『ところでところてん』はどうーした?」とツッコミが入ったよ。…確かに! すっかりうっかり忘れてたよ!(笑) それと『そんなことないろん』もだ!!(笑々) いやぁ、普段あれだけ使ってても10個挙げる時に咄嗟に出てこないって最早自分の中ではごく普通の日本語として認識しているのかも?? いやいや、いくらなんでもそんなことないろん…………だよねっ! (≧▽≦)

#私の宇多田ヒカルベスト10 詳細解説その3

・『MステのSPは初めてです』(2008)

これはテレビ出演からだ。『Prisoner Of Love』を歌った時だから2008年4月7日月曜日の「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP SP」に出演した時のことになるかな。そう、あのダウンタウンが司会を務めたフジテレビ系列放送の音楽バラエティ番組「HEY!HEY!HEY!」だ。そこに出演した時にこれを言い放ったのだから恐れ入る。

いやね、「HEY!HEY!HEY!」、普段は収録の番組なのだが春の改編特別スペシャルということで特別に生放送だったのだ。で、「(HEY!HEY!HEY!の)生放送は初めてですよね?」とヒカルは質問をフラれた。ここで普通に「えぇ、初めてです。」とだけ言っておけばなんの事はなかったはずなのにわざわざ丁寧に「Mステのスペシャルは初めてです。」と答えたのである。これには会場も静かに騒然。「おい、今こいつなんて言うた?」と浜ちゃんの「これはメチャメチャ美味しいヤツやないか?」という不安と期待が込められた怒号が響く中ヒカルはなおももう一度「はい、Mステの……」と言い直したのだ。2回言った!勘違い確定!ということで場内総ツッコミの雨嵐。曜日も違えば司会も違う。タモリダウンタウンも間違えまい。普通なら考えられない言い間違い。それでも無理矢理擁護するなら、当時テレビの歌番組は基本収録でMusic STATIONのみ生放送だったのだ。故にこの時生放送に挑むということでMステの気分になっていたのかもしれない。本人は寝不足を強調していたが、テレビの生出演に寝不足で挑むってそっちの方が言語道断だよね……てことで宇多田ヒカルという超巨大ネームバリューがあるからこそ許された大間違いでしたとさ。いやね、何しろヒカルは「HEY!HEY!HEY!」歴代視聴率No.1の記録を持つ人なので番組からすりゃ大恩人なのですよ、えぇ。だからたとえ番組名を間違えても笑って済ませるしかないのだよっ!(笑)

・『おはようございくまぼんじゅーる“(`(エ)´)ノ彡☆ !!』(2010)

https://twitter.com/utadahikaru/status/26511539863

ここからはTwitter時代に入る。それを象徴するヒカルの編み出した(?)新しい挨拶(??)だ。初出は2010年10月6日でいいのかな。 その頃から現在に至るまでコンスタントに登場している。今年もまだまだ使っているぞ。今回の『Laughter In The Dark Tour 2018』ではなかった、のかな、『WILD LIFE』でも執り行われた『ぼんじゅーる!』の掛け合いの進化系というか元締めというか。くまの顔文字とセットで呟くのが御作法だ。なおこれでは長過ぎるからとヒカルが自ら編み出した「おはようございくまぼんじゅーる!」の省略形が「くま!」である。いくらなんでも略し過ぎだろ。これは挨拶とみせかけてフォロワーにただ「くま!」と呟かせてくまで埋まったリプライ欄を見てニヤニヤしたかっただけに違いない。あぁ違いない。

という感じで……今回は3つどころか2つだけ!? 何このペース。いやもう次回で終わりだからいいんだけどさっ。まったくもう。

#私の宇多田ヒカルベスト10 詳細解説その2

前回コメントしてみて3つしか書けなかったので今回はサクッと行くぞ! 次の3つは総て同じ2006年だ。本人も名言発祥を模索していた時期なのかもしれない。(?)

『おはようさまです/おつかれございます』(2006)

o(´□`o)ぽんぽん!』(2006)

『軽くむしずが走る』(2006)

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・『おはようさまです/おつかれございます』(2006)

http://www.utadahikaru.jp/from-hikki/index_71.html

こちらは2006年5月19日のメッセ『おはようさまです ←流行らそうとしているんだが無理っぽい』より。もうタイトルの通りだろう(笑)。末尾に『おつかれございまーす ←これも流行らそうとしているが無理っぽい』とも書いている。これはイケてないなと本人も自覚していた……筈なのだが私これ案外使ってるのよね。挨拶ってバリエーションが少なくなりがちなので少し捻りたい時などに有用なのだ。なのでパッと浮かんで入れちゃいました。

・『o(´□`o)ぽんぽん!』(2006)

http://www.utadahikaru.jp/from-hikki/index_71.html

でこちらがその『おはようさまです/おつかれございます』の翌日2006年5月20日のメッセ『「ぷんぷん!」はもう古い!』で提案されたヒカル本人も自信作の“新流行語”だ。こちらは本人もイケてると思ったのかその後も結構使っていた。私はといえば使っている機器で辞書登録していれば使うかなぁ、という程度だったが。まぁでもヒカルが流行らせたいと鼻息を荒くしているのが可愛かったのでよしとしたい。

・『軽くむしずが走る』(2006)

http://www.utadahikaru.jp/from-hikki/index_74.html

そしてこちらはその2006年5月のメッセから約1ヶ月ほど遡った2006年4月11日のMessage from Hikki、その名も『SNS』というタイトルの回である。これはもう本人の言葉をコピペしてしまえばよかろうもん。

『(親友に勧められてmixiに登録してはみたものの)しかしやはり「ソーシャルネットワーキング」という言葉の響きに軽くむしずが走るような内向的な私には向いていなかったらしく、今までのアクセス回数は一桁にとどまる、、、』

これである。2006年あたりになってくるとヒカルは自分の内向的な性格を隠そうともしなくなっていた。その流れで翌年の2007年、90年代日本の内向系ヲタク作品中最高の金字塔である「新世紀エヴァンゲリオン」新劇版の主題歌を歌うまでになったのだ。もっともヒカル本人はラジオでしきりに「私はオタクじゃありませんから!」みたいな事を連呼していたが。えぇい、見苦しかっ。エヴァの主題歌を歌っといてそれはないだろっ! という訳で、そこらへんの性向を鋭く捉えた『軽くむしずが走る』の一言は我々に強烈なインパクトを与えたのでした。勿論、日常生活で少しイラッときた時などにも手軽に応用が利き汎用性もバッチリだ。ファンなら押さえておきたい一言である。

、、、なんだよ、結局今回も3つかよ(汗)。だりーなこれ結構(笑)。次回はあるかどうかわかりません。でもまぁ一応乞うご期待っ。