無意識日記々

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シューティング・タイミング・ウェイティング

うたゆな楽日から今日で9年か。もうそんなに経ったか、ともまだそんなものか、とも思えない。文字通り、「9年か」が率直な感想だ。8年より1年多く、10年より1年少ない。当たり前体操。

あの代々木2日間のパフォーマンスは凄かった。WILD LIFEでそれ以上に洗練されたヒカルを見る事が出来るので、その門外不出の出来映えに悔しがる必要はないが、あの2日間は2ヶ月余りツアーしてきた経験から来る学びの数々をまとめて炸裂させた内容だった。WILD LIFEのパフォーマンスが如何に優れていようと、この、長期間のツアーを経た上でのカタルシスというのは、まさにツアーでないと味わえない。

最初の方は酷いもんだった。私が見たのは静岡2公演で、その前に仙台が2回あったから3回目4回目となる筈だが、演奏の呼吸がまるで合っておらず、これではヒカルも歌いづらいだろうなぁと思った程だった。あそこから2ヶ月足らずで代々木まで持っていくんだからプロのミュージシャンてほんと凄い。

しかし、裏を返せば、なぜその前の1ヶ月でここまで来れなかったのかという感想も抱ける。ツアー・リハーサルの初日が2006年6月の1日なのか4日なのか5日なのかはわからない(そのいずれともとれる発言を照實さんはしている)。1ヶ月のうち何日集まれたかはわからない。でも、結局は、本番が一番の練習になるのだろう。実践の時機を経て人は成長する。リハーサルはリハーサルのままなのだ。

それを踏まえて今を考えると。リハーサル・オンリーでWILD LIFEまでもってこれた。これが長期のツアーを経られるようになったらどうなるのだろう。今後の興味はそこになる。ならばやはりミュージシャンの確保は大事だろう。阿部薫がいつでも捕まると思ったら大間違いである。

ツアーの経験からしか熟成できない要素もある。そう言うのであれば、音楽の質を高める為にもツアーは重要である。そして、そうであるならば是非次回はDVD用の映像収録はツアーの最終日付近に行ってほしいものだ。会場によって収録の向き不向きがあるだろうから、早い段階でのブッキングが求められる。来年中に新譜を出してツアーにも出るとすれば、もう事態は動き出していてもおかしくはない。