無意識日記々

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次世代システムの妄想

昨年11月に新発売になったSONY WALKMANでは、A10シリーズ(日本ではA16とA17)が話題になった。ハイレゾ対応の廉価版だ。前にも指摘したように、価格が変わらなければ皆買い換え時にはハイレゾ対応の方を選んでいくだろう。また、スマートフォンハイレゾ対応が順次進んでいる。ハイレゾ関連のハードは順調のようだ。

一方、もう一つ発売されたウォークマン、NWシリーズの方は話題にならなかった。一言でいえば"ウェアラブルウォークマン"で、イヤフォンのみの本体をしたウォークマンだ。私としては寧ろこちらに注目したい。

ウェアラブルウォークマン自体はもう何世代めかだし、SONYに限定しなければイヤフォン型プレイヤーは従来から存在している。しかし、この有名ブランドが仕掛けてきている意義は大きいと思う。

今回NWシリーズが一歩踏み出したのは、Bluetoothによるスマートフォンとの無線連動だ。MP3再生できるBluetoothイヤフォンなら従来も存在したので機械としては目新しくはないのだが、やはり大手が"システム"として乗り出したのは注目に値する。

狙いの一つとして考えられるのは、Webラジオとの連動である。昨今、radikoとらじるらじるによってスマートフォンでのラジオ聴取がポピュラーになってきている。イヤフォン型ウォークマンがその利便性の向上に一役買うんではないかと期待されている。

ここで次に来るのは、海外では随分と注目されているパーソナライズド・ラジオの日本版だろうか。つまり、個人の趣味嗜好に合わせて曲を選んでストリーミングしてくれるサービスだ。ここまで来れば"ローカルとの連動"が期待される。

具体的には、ウォークマン内やスマートフォン内にある楽曲ファイルの内容や再生回数をリアルタイムで参照しながら、その傾向に見合った楽曲をストリーミングしていく、というものだ。例えば、ウォークマン内の再生リストでシャッフル・プレイをしていると、合間々々にストリーミングで新しい曲が(時には広告も伴って、になるかもしれないが)流れ込んでくる、といったものだ。聴き親しんだ曲から地続きに新曲のプロモーションがプッシュ型でやってくる感じ。そういうサービスがそろそろ浮上してくるのではないかと。

つまり、普段からローカルで宇多田ヒカルばかり再生している人は宇多田ヒカルの新曲が発表されると真っ先にストリーミングが来るかもしれない。新曲であるなら、フルコーラスでなくワンコーラスだけでもいいだろう。それで気に入ればそのままスマートフォンに表示されているストリーミングのプレイリストからワンタッチで購入〜ダウンロードできる、という仕組み。妄想だけど。

そうなると、"新曲発表"というのにも工夫が必要になってくるかもしれない。宇多田ヒカルのファンといっても、1人々々趣味嗜好は違う訳で、楽曲によって再生回数に偏りがある。それに応じたプッシュをしていくならば、新曲発表は3〜4曲を同時発表するのがスタンダードになるかもしれない。ダブルA面ならぬトリプルA面といったところか。ダンスナンバーにバラードにロックに童謡、みたいな感じに。

ヒカルの体質からすると恐らくないだろうが、インディーズパンクのように、複数のアーティストが新曲を持ち寄ってEPを構成する"スプリット・シングル"のスタイルもローカル&グローバル・ストリーミングの世界にプッシュしていくには格好だろう。様々なアイデアが広がっていく。


以上、ただの妄想でした。もっと細かい話もしたかったけどキリがないからこの辺で。