無意識日記々

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Soft Frontier & Hard Frontier

昨日のエントリー2つ書いた後に、Bjorkが新曲で色々と遊んでいる事を知った。iTunes Storeで売っていたから、iPhoneアプリとしてのリリースだろう(私はiPhoneユーザでないからよくわからない)。動画やゲームと連動したり、楽曲を再構築したりという話だからやはり音楽を素材として楽しもうという発想か。

こういう新しい取り組みを始める場合、実装をソフトウェアレベルで行うかハードウェアレベルで行うかはまず一つ悩みどころだ。iPhoneの場合、種々のバージョンアップをソフトウェアレベルで実現している事からハードウェアのバリエーションは今までのケータイと比較しても極めて少なくて済んできた、というのは周知の事実だが、一方で例えばDSやWiiで"体感"を重視した、インターフェースの新しさで進んできた。古い話になるが、ファミコンの何が斬新だったかといえばあの十字キーである。彼らが元祖かどうかは知らないが、発売当時他社のゲーム機にはなかった気がする。ゲーム音痴なのでよく知らないが。兎も角、ソフトでいくかハードでいくか、はわかりやすい分水嶺となるだろう。

そう考えると、ミュージシャンがそういったニューメディアを開拓する時、それぞれのファンの気質がどのメディアを好むかというのがポイントになる。スピーカーで聴くかイヤフォンで聴くか、といった事も考慮してミックスやマスタリングが違ってくる位なので、音楽を素材に遊ぶ段階となると選択肢はぐっと広がる。

ヒカルの場合、何度も書いてきたように新しいメディア参入には積極的だった。自らがKeep Tryin'を無料で提供してLismoの出発を祝ったりしたし、CM出演だってFOMAやDSなんかのスタートを引き受けた。広まらなかったが、UtaDAのFluximationなんかもある。光が動けば新しいメディアが盛んになる期待が、今まではあった。それは最先端を切り開くというよりは、新しいものが表舞台に上がるのを助けてきたという趣だ。

が、果たして人間活動から戻ってきた時には状況はどうなっているのだろうか。何より、ファンが高齢化しているだろう。もしかしたら保守的な空気が漂っているかもしれない。まぁ、あんまり年齢なんて関係ないというのはある。うちの目次でリンクしているBlogで一番新しいモノに敏感なのは最年長の座長さんちだしね。熱心なファンは寧ろ、光の存在が新しいものに触れる契機となるか。懸案となるのは、したがって、大衆的なヒット曲を出す中で、という事になるかもしれない。光の事だからiPhoneアプリのみでのリリースみたいなものは考えづらい。Wild Lifeへねアクセスチャンネルの多彩さを見よ。予算的に無謀かと思われる事までやってしまう。できれば、メディアが増えれば増えた分だけ光の歌に触れれる人が増えてくれればいい。新しいものが好きだというより、世界が広がる事に躊躇いがないスピリットこそが美しいのだ。名前はヒッキーだけど決してひきこもりではないのである。現実の宇多田光さんは三週間一歩も家から出なかった事もあるような人で
はありますがねw