無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

咲きも咲いたりSAKURAが二百満開

いやでもドロップスだから"散りも散ったり"でもあるのか。

昨日UTUBEでSAKURAドロップスが累計再生回数200万回を達成した。GBH,PoL,FL,FoL,トラベに次いで6曲目である。

つい先日まではCOLORSの累計の方が多かったのだが、この秋は桜が順調に回数を重ね、200万回目前で追い抜いてしまった。最近ではデイリーで上位のトラベやFoLをも上回って第4位を記録する事もしばしば、と開設1周年を迎えてこれから更に、といった具合である。

勿論、あの名盤3rdアルバムのトップを飾る名曲なだけに人気が高い事自体は全然不思議じゃないのだが、それにしても他の歴代の名曲たちを差し置いて、というのは予想外だった。まだオートマもリスクもキャンシーも控えているのに、である。

ひとつには、PVの再評価もあったのかもしれない。当時はFINAL DISTANCEの絢爛且つ重厚な世界観が話題を呼び、続くトラベのPVがDVDシングルとして異様な売上を記録するなど映像面に大きな注目が集まっていた。その中で、事情はどうあれ宇多田ヒカルは"光"のPVにおいてこれ以上ないシンプル&クリーンな姿を晒し出す。(光PVのコンセプトはSimple&Clean、PassionPVのコンセプトはSanctuaryである)

光PVのインパクトは結構なものだったようで、10年近く経った今でもTwitterで皿洗いの時に光を口遊んだという呟きを結構みかける。そこからSAKURAドロップス/Lettersの両A面シングルカット、そこから1ヶ月余りでアルバム発売、と案外桜PVって人の目に止まる機会がなかったのではないか。

実際シンプル&クリーンな光PVのあとに豪奢な世界観を復活させてもFDトラベの頃に"戻った"と解釈されていた可能性もあり、目に止まる機会はあっても"またか"と印象が薄かったのかもしれない。もしかしたらFDやトラベと区別がついていないかもしれない。

そういった昔の事情が、今UTUBEでシングル曲がフラットに居並んでいる中で桜が再発見される事で払拭され、慌ただしさや喧騒から離れて、漸く楽曲と映像が評価されるようになったとしたら、喜ばしい事だ。

実際、Wild Lifeでの扱いをみても、あのポジションはFLやFoLに較べればやはり脇役である。スタジオバージョンのテンションでナマで歌いきるのは喉を酷使する、という事情もあるかもしれないが、アーティスト側の認識としてもそうだったのだ。これが、UTUBEでの再生回数によって全体の認識の変革を誘発し、今後のコンサートでの選曲や編曲に影響を及ぼしていく事にでもなったなら、いよいよUTUBEの意義・重要性は増していくかもしれない。なんにせよ、ファンからの正当なフィードバックにアーティストが答えるサイクル・チャンネルがまたひとつここにもある、という事実は押さえておいていいかもしれない。