無意識日記々

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ゴシップ越しのヒカル

ヒカルの情報が載っているという週刊誌を立ち読みしてきた。やれやれ。

結構情報は細かい。Web記事に書いてあるので大体網羅されているかな。

話は結構単純で、アルバム制作が遅れてますよという事だ。7月の時点で我々はアルバム制作の事実を確定事項として知ったが、いついつまでに作るなんていう話は出ていない。

ひとつ押さえておくべきなのは、ヒカルの契約が特殊だという点だ。伝統的な契約とは「一年の間に必ずアルバム一枚をリリースする」というような時限付きのものなのだがヒカルの場合「無期限で何枚」という契約だ。いつアルバムをリリースしようが自由なのである。だから、EMIと契約してから5年間ニューアルバム無しとかでもOKなのだ。

そんな立場だから、実は「アルバム制作が遅れる」なんて有り得ないのだ、どこかで発売日を公表してしまわない限り。だから、たとえヒカルが「来年の4月頃にアルバム出せたらいいな〜」と語っていたとしてもそれはただの願望或いはその時点での見通しに過ぎない。だから、作業に取り掛かってみて「あやっぱ4月は無理だわ」となったらまたアルバムリリースのタイミングはそこから検討すればよい。それだけの話だ。そういう意味では今ヒカルは"ダラダラ"制作に励んでいる、と言えるかもしれない。まぁこういうのに取り組んだ事のある人ならわかって貰えるだろうが、締切のない制作ほど辛いものはない。プロデューサーなら尚更だ。期限さえあれば、そこまで頑張った中で最高のものを出せばいい事になるが、「まだ制作期間を設ける」という判断が下せる自由というのは、想像しただけで胃がキリキリ痛む。どうやってその終わりのみえない時間帯じゅうずっと「作品のクォリティーに一切妥協しない自分」を保とうというのか。想像を絶する。「何度でも給水所で
休んで貰っていいですけど、ゴールはいつどこに現れるか事前にはわかりません。とりあえずずっと走っておいてください。」と言われるマラソンのようなものだ。幾ら長く過酷だろうと、それなら42.195km先にゴールがあるとわかっている方が遥かに気が楽だろう。いや勿論走りきるのは大変なんだけども。ようやるわほんま。

という訳で、ただ単に作ってみたら最初の見立てより時間が掛かりそうだなとなっただけだ。なのでスタッフは余計な事を言わなかったし、スポーツ報知は余計な事を言った。それだけである。

あと、"極秘帰国"と書いてあったが、それもただ単にマスコミの皆さんに連絡しなかっただけで、ヒカルは至って普通に通常通り飛行機を利用しただけだろう。よくテレビでみる(って今でもやってんのかな)「成田で報道陣が待ち受けてて芸能人がサングラス姿でやってくる」の図は勿論あらかじめそういう情報が入ってきているからやる訳で、ただ制作と出産育児を目的に行き来しているヒカルがマスコミの皆様に連絡をする必要性はどこにも全く微塵もこれっぽっちも無い。ただ日本に飛行機に乗ってやってきただけだ。はい。


それにしても。ヒカルが制作中だと知ってただけのレコード会社社員さんは兎も角(その程度だったら我々だって知っている)、ヒカルの現況をベラベラ喋る「ヒカルに親しい関係者」って、誰?

どうにも、怪しい。全くの推測だが、この「音楽関係者」という人、複数の証言の合成じゃないだろうか。つまり、何人かから聞いた話をあたかも1人から聞いたように編集してあるのかもしれない。「6月にヒカルのお腹が大きくて驚いた」と妊娠出産を知らされていなかった人にヒカルが帰国の理由として出産の不安だと語るだろうか。どうにも、この人物、ヒカルとの距離感が一定な感じがしない。2人くらいに取材して構成した可能性を考えてみたくなる。

ここらへん、ゴシップ記事を読む時の注意点だ。何が嘘で何が真実か、彼らは徹底してわかりにくくしている筈だ。"たとえ裁判になっても言い逃れができる"ノウハウを知り尽くして自在に応用を利かせてくるスキルの高さを侮ってはならない。ゴシップだと馬鹿にしていると彼らの職人芸ともいえるプロの技に絡め取られる事になる。呉々も油断なされませぬよう。