無意識日記々

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音楽教室での著作権料について3

恐らく、ジャスラックがここまで悪しざまに言われるようになった原因は、その活動形態だけではないのだと思う。元々は、(現在で言う)一般社団法人として天下り先のひとつに数えられていたのが問題だったのではないか。

今現在も一般ニュースで文科省天下り問題が取り上げられているが、ジャスラックもまたかつては文科省天下り先だった。昔の人事はある程度公開されているだろうから一例位なら調べれば出てくるだろう(めんどくさいのでやらない)。しかしここ10年かそこらは、法整備が整った事もあってどうやら天下りは控えめになったようだ(外からわからない形になっただけかもしれないが)。そうなると官公庁がジャスラックを保護庇護擁護する動機は薄れる。昨今のジャスラック叩きが急峻な上昇カーブを描いているのも、彼らがここ10年前後で丸腰丸裸同然になったのが原因のひとつなのかもしれない。

実際、彼らが何も仕事をしていない訳ではなく、オンラインのデータベースも(大変不十分ながら)年々前に進んでいるし、幾つかの訴訟案件では勝訴(と言うかはわからないが便宜上そう呼んでおく)を勝ち取っている。つまり、司法からみてもその活動に問題はない(ことになっている)のだ。

そういう状況を空想してみてツイートでは「死体蹴り」という少々不穏当な表現を使ったが、もしかしたらヒカルは「(そういう状況である)今がチャンスだ」と感じたのかもわからない。元々『ダウンロードがなんぼのもんじゃい』とか『私が自分の歌詞をツイートしても著作権料とられるかな?』とかかなり著作権法に対して挑発的なツイートを繰り返してきた人なので、このテーマに関しては態度は一貫しているのだ。だから、今回のど派手なツブヤキの"内容"自体に関してはなんら不審な点はない。「あぁ、うん。そう思っているだろうねぇ」てなもんである。難しいのは、それを実際にそのまま呟いた事なのだ。

ヒカルはジャスラックの解体を望んでいるのだろうか? 解体するなら真っ先に社会保険庁界隈だと私は思うがちと領域が違うのでそれはまぁ置いといて。確かに、私も、あそこまで一括に著作権を扱う機関が一極集中しているのは問題だと思う。

確かに、機関がひとつの方が利便性は高まる。なぜipodWalkmanは接続(マイクロ)をUSBに統一しないのか毎度複数種類のコードを取り回すのは不便で仕方がないぞと毎日思う。しかし、その不便を補うだけのメリットが競争的市場に生まれるというのであれば、独占はやはり(総体的・相対的に)弊害をより多く生み出しかねない。

ではどうすればいいのかというアイデアがこちらにある訳ではないのだけど取り敢えず次回に続きますよ。