無意識日記々

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We fight the news

テレビやラジオでスポーツニュースが出る度に思う。何故これがコンサート情報じゃあないんだろうかと。まぁ今、プロ野球のシーズン中は百歩譲って仕方ないとしても、シーズンオフは連日日本全国のドームや球場でコンサートが開かれている。何が言いたいかといえば、集客力では野球と変わらないという話。確かに、12球団が入れ替わり立ち代わりで顔ぶれがいつも一緒なのとおしなべて何年ぶりという公演だらけの音楽興行とを比較するのはフェアではないが、ニュース規模としては同じ、という事も出来る。

スポーツニュースの場合公共性という点で疑問を呈す事も出来る。何だかんだで私的な企業が営利宣伝目的で冠スポンサーとしてついているのだから連日携帯電話会社や飲料水のブランド名を連呼するのは、特にNHKはどうなのかという話になる。裏を返せば、興行だろうが何だろうがニュースバリューがありさえすればNHKで取り上げても問題なかろう。

ポール・マッカートニー来日のニュースは、流石に一般ニュースでも取り上げられた。人類史上最も巨大な商業的成功と音楽的影響を維持する歴史上の偉人なのだから取り上げて当然なのだが、つまり彼くらいになればそれが興行でも何ら問題はなくなる。もっとそのラインを下げられれば話は変わってくる。

プロ野球ニュースの最後に明日の予告先発を読み上げるように、例えば明日の東京ドームと福岡ドームでは誰々の公演が行われる予定ですとか言えないものだろうか。今日の試合はデビルレイズエクスポズに3-0で勝ちましたみたいなノリで、今日はB'zが横浜スタジアム太陽のKomachi Angelを歌いましたと映像が放送される事はないのだろうか。

現状では「何を言っているんだ」という感じだが、スポーツも音楽も純粋な趣味的興行であるという意味では同じである。ただ、スポーツの方が関心を集める人口が多く、長年視聴率が圧倒的で、更に昨今は国際試合での日本代表の人気が高い(錦織の活躍なんかもそのひとつだ)のも大きい。

音楽は、確かに1つ々々の公演の規模はそこいらのスポーツと互角以上だ。サッカーの日本代表試合とサザンのコンサートならいい勝負だろう。しかし、あまりにタマが多すぎて関心が分散している為、じゃあニュースになるかというと様々な意味でしづらい。しかし、不可能ではないだろう。

特に男性はピンと来ないかもしれないが、毎日一般ニュースでプロ野球を取り上げる事について釈然としない人は沢山居る。いやそっちが多数派と言ってもいいくらいだ。ある意味、戦後の数少ない娯楽の中で頂点だった余韻を、21世紀になった今でも引きずっているといえる。だから、一般ニュースで扱われる正統的必然性は余りない。「昔からやっているから」の前例主義であり、それが客層の再生産に荷担しているだけだ。

なので、別に今からでも音楽興行、コンサート公演の情報を毎日一般ニュースの隣で伝えてくれるニュース番組が登場してくれても何の問題も無い。それで視聴率が取れたらいいんだけどねぇ。


で。現状でヒカルが復帰したとして、一般ニュースで取り上げられるかなぁという話からまた次回。