無意識日記々

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窓を開けて風を取り込むように

さてさて、レニークラヴィッツ、オリアンティ、フリー&チャドとバンドを組んだとして、どんなサウンドが相応しいだろうか。そういや前回キーボードはデレクシェリニアンがいいといったが、別にマット・ローディのまんまでもいいんじゃないかと考え直した。まぁ、どっちでもいいんだけど。

取り敢えず今のヒカルのレパートリーでいちばんロックしているのはShow Me Loveだ。クレジットをみるとそのマットが名を連ねているからまるまるヒカルの編曲という訳ではなさそうだが、オーソドックスなハードロックのツボを心得た作曲術は既に身についているようだ。

ただ、この曲は日本語の響きが独創的で、英語の歌詞を載せるとなると少し毛色の違うサウンドになるかもしれない。

ポイントは、どこまでポップかつキャッチーなメロディーを挟み込むかという事だ。Led Zeppelinをみればわかる通り、ハードロックとしてより激しく、よりエモーショナルにとアプローチを極めていけばいくほど、例えば調和のとれたハーモニーとかコーラスワークとかからは離れて、フィーリング主体の、感覚優先の演奏になってゆる。ヒカルがそれをどこまで許すのか。

Show Me Loveではエモーショナルなヴォーカルとキャッチーなコーラスワークがほぼ別個に、対比的に存在していて、なんとなく発想が"コアなソウルをチャート向けにアレンジしてみました"風な古典的な手法になっていた。基本的にはこの路線がいいが、歌えるギタリストを従えるからにはこの対比を男女で行えばかなりフックが強くなるように思う。

曲ごとに楽曲の主導権を両ギタリストで分け合うのがいい。AEROSMITHだってMR.BIGだって、コアなぶるーずロックとポップソングを交互に演奏して、それで成功している。オリアンティを迎えよう、と妄想するのは、レニーとヒカルの組み合わせだと濃い楽曲ばかりになって聴き手が置いてきぼりになるのではないかと考えるからだ。まぁ例えば、路線は全く異なるがWonder'Boutみたいな曲がずらっと並ぶだろうな、という話。

さてこれだけでは既存のグループと変わらない。ヒカルが歌うってだけで特別だけどそれはまぁ置くとして。ここでフリー&チャドのリズム隊である。ファンクの素養をもつ2人の軽快にも成り得る演奏が、ギターロックの暑苦しさを中和させるだろう。インタープレイからディストーションが消える。フュージョンというほどオサレ路線にならず、うら寂しい情感すら漂わせるレッチリのバラード系の楽曲の聴き易さがオーソドックスなハードロックと合体すれば、ヒカルに求められるとっつきやすさをロックバンドの枠組みの中で表現できるのではないか。

だいたいイメージはこんな感じであるが、これをプロデュースできる人間を見つけるのがたぶんいちばん難しい。ヒカルが更に年齢を重ねて貫禄が出来てきてからでいいかもしれないな…一応リーダーになるんだし。以上、妄想いったん終了っ。