無意識日記々

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次世代もサービスサービス

今年の2月からiTunesStoreの利用が3Gでも可能になったという事で、これで携帯配信の数字がどうなるかと注目していたのだが、今の所目立った変化の報告はないようだ。いやWebでテキトーに検索してるだけだけどね。

携帯市場の主流がガラケーからスマートフォンに移った事で携帯電話で音楽を聴く人が増えるかと思ったが、どちらかといえば音楽は専用プレイヤーで、という風潮がやや多い気がする。単純に、携帯電話にイヤフォン刺してる人が少ないような。となると、iPhoneで直接楽曲購入が出来ても大きなメリットはないわけか。ふむ。

この流れの中で、既に着うたというジャンルは存在感を薄れさせ始めているらしい。思えばヒカルがFoLを着うたで大ヒットさせたのは07年初頭の事だ。あれから5年でもうこの変わりようである。何だか最近は、ひとつのメディアにつき1曲ヒットを出す、みたいな流れが出来ているような。Be My LastはPC配信、特にiTunes Music Store Japanの初期のヒット曲だし、Keep Tryin'はLiSMOサービスの先頭を切った。Heart Stationはラジオというメディアが携帯電話でも聞けるようにする重要性を再認識させてくれた。最近でも、Goodbye Happinessは"動画配信のヒット曲"である。世間を騒がすような規模ではなかったけれども。

A&Rの梶さんは、当然次の流れに目を向けている。ヒカルが居ない間に音楽メディアがひとつふたつ飛んでいるかもしれない。クラウドサービスはユビキタス思想の復活であるともいえるが、肝心な点は今までここで何度も述べてきた通り帯域の確保である。皆が皆クラウドを利用すればトラフィックは逼迫する。それをどう流すか。特に動画がクラウドに乗ると大変な事になるだろう。

いちばん人気が高くなっていくのは、Webによるリアルタイムストリーミング、生放送だとは思うのだが、最もトラフィックが集中するこのコンテンツが携帯電話でどれだけ捌ききれるか。ヒカルは2003年に儲かって生放送にチャレンジしちゃってるから、新味自体は薄いが、その間に受け手の方が生放送の楽しみ方を身に付けてきている。ニコニコのコメント弾幕やらTwitterハッシュタグやら、皆こなれてきたなぁという印象だ。ヒカルのTwitterでの影響力はかなりのものがあった。結局あんまり生放送で活かされたという程ではなかったが、ファンの方ももう戸惑いはないだろう。更にもっとマスにアプローチする、という発想もあるかもしれないが、そうなってくると生放送は地上波テレビと競合し始める。トラフィックと地上波。この板挟みがどうなるかはかなり技術的、実地的な問題も絡んでくるから何とも予想しにくいが、レコード会社がこの狭間で"何を"売り始めるか。ヒカルの居ない間にA&Rの観察力と認識眼が問われていきそうだ