無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

コミュニケーションシステムベースのファンベース考

週末に関西でオフ会があって、話題に出したのが「Web上でのスピード感の違い」だった。TwitterやLINEやFacebookを使っている今の世代と、BBSやBlogを使っていた世代では、極端に言えば生活習慣自体が異なる。その差に戸惑うケースが増えていたのだろう。

これが由々しいのは、もしかしたらWebにあまり顔を出さなくなった人の中には、別に宇多田ヒカルに対して興味が薄れてきたのでも何でもなくて、ただ単に新しくなっていくWebのコミュニケーション・システムと肌が合わなくなっていっただけ、という人も多いかもしれないからだ。ヒカルへの興味関心など水物だし、特に今は表立った活動をしていないのだから他に顔が移るのは健全だと思うが、コミュニケーション・ツールの違いが理由というのはなかなかに寂しい。といってこれは是正できるもんでもない。難しい。

旧システムとの連携がどこまで上手くいくかも鍵になるだろう。私の使っているはてなDiary(目次にリンクは張ってあるのだが見つけるのはなかなかに難しい)には、「前日のツイート」をいちエントリーとして自動更新してくれるサービスがある。フレンズタイムラインの流れを追い切れなかったりした場合に読み直してもらえたり、わざわざblogに飛んでもらう手間が省けたりなどメリットもある。同じようなシステムとしてもっとメジャーなTwilogも便利だろう。Twitterのスピード感を緩和する方策はまだまだニーズがあるとみる。

このような状況下だと、ミュージシャンの方も用いるシステムの選択と更新には余程注意が必要だ。システムの流れを見誤ると、それだけでファン層が入れ替わってしまう恐れがあるからだ。自分のファンベースがどこらへんにあるか見極めないと、例えば今ならTwitterメインで行くべきかFacebook主導でいくべきかといった基本的な判断すらできない。

ヒカルの場合は思い切りTwitterメインで行く道を選んだ。いや自主的に選択したというよりはやっとみたら肌に合ってたという感じの経緯ではあるが。今のところかなり上手くいっていると言ってよさそうだ。しかし、それで疎遠になっていったかもしれないファンベースについても、手遅れとはいえ何か方法論があったらなぁ、と思う。シンプルでよい。またHeart Stationの時のようにラジオ局主体のプロモーションを展開するとか、そんなんでいいと思う。Twitterのタイムラインは追い切れないけど通勤時はFMを掛けている、なんて人もまだまだ居るだろう。商業活動であれば費用対効果も考えなければならないが、音楽自体が老若男女向けであるのなら、コミュニケーションシステムもまた各世代に目配りのあるものを採用していって欲しいものだ。