無意識日記々

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Sorry, it was a Sony.

やっとSONYの楽曲がiTunes Storeで買えるようになったそうな。いち消費者としては利便性が上がって喜ばしい限りだが、ここまで今更感が強いニュースも珍しい。何故今頃、というか、今でなくてもよかったというか、今までやってこなかったのは何故だったのかという気分になる。細々とした事情は知らないが、ここまで引っ張ったのなら徹底して独自配信にこだわった方が格好はついたような。"軍門に下る"のなら決断が余りにも遅すぎる。不適切な比喩すら持ち出したくなってくる。こういう、"皆が指摘する予想できた損失"を何年にも渡って出してきておきながら…って、それこそ終わった事はいいやね。時間は巻き戻らない。いち消費者として、SONY発のアーティストの楽曲もこれからは楽しむ事と致しましょう。

EMIの決断は早かった。いや勿論親会社が云々というお家事情がなかった分有利だったという訳だが、ヒカルの場合は自分がiPodiTunes Music Store(当時)を使っていた、というのも大きかったか。常にユーザー視点から発信者としての立ち位置を決めていく。Sonyも、彼らがiTSを使っていて「うちの曲買えないって不便だなぁ」と思わない筈はなかったと思うんだがそれが汲み取られていく事はなかった。ここから得られる教訓は大きい。供給側の事情より、消費者目線を大切にしてきた方が生き残る。事の良し悪しは別にして、こういうものなのだという事は自覚しておいて損はない。

それにしても、大物が随分欠けていたものだ。松田聖子とかTM NETWORKとかUNICORNとか…いや大御所たちの旧作は皆もうレンタルで済ましてるかな、寧ろ、レンタルショップにないニッチなロングテールが売れていくか。メタルでも、JUDAS PRIESTOzzy Osbourneもラインナップに含まれている。MetallicaSonyだった気がするが彼らのは前々から揃っていたっけな。ブラックアルバムが買えないとかジョークも甚だしいもんね…って、The BeatlesLed Zeppelinも結構引っ張っていて、販売開始の時は随分キャンペーンを張っていた気がする。SONYも一括配信開始じゃなくて、一週間ずつ大物順次配信開始とか…いや、まぁいいか。電子書籍タブレットの覇権争いが盛り上がる中、静かに日本での音楽配信の雌雄が決した。呆気ないが、今日は一応歴史的な日なんだな。