無意識日記々

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桜流し、世界各国で配信開始。

朝からヒカルが英語ツイートしているな…そう、宇多田ヒカルが。それによると世界中のiTunes Store桜流しが購入できつつあるそうな。日本は勿論の事、英国、フランス、オーストリア、ドイツ、スイス、オランダ、フィンランドノルウェースウェーデン、イタリア、ポーランド、カナダ、米国では既に、更にオーストラリア、ブラジル、メキシコでも予定されているとか。香港等アジア圏ではもうチャートインしているし、まぁ見事な世界展開だ。

桜流しから宇多田ヒカルの活動は新しい局面に入る。勿論本格始動はまだまだ先だろうが、その活動形態の雛型、或いは原型が少しずつ見えてくるという段階だろうか。日本でもたった二週間の集計でAmazon MP3では年間1位を獲得した。遠慮なく配信主体の売り方だ。

しかし、日本では配信購入は伸び悩んでいるとの報。これは、元々PC配信の市場が相対的に小さい上にスマートフォンへのハードの移行でフィーチャーフォンでの着うた配信が下火になった割に皆スマートフォンでは配信を利用していないからだ。PCを開く位ならYoutubeを検索した方が早いのだからPC配信が伸びないのはわかるが、スマホでの楽曲購入も盛んになっていない。ここらへんを打ち破らないとまだまだ配信のシェアは下がっていくだろう。

実際、街中で見ていても直接スマホにイヤフォンを刺している人って少ない。音楽プレイヤーは別に持っていて、そこから聴いている人が多い。手元で購入してそのまま聴くより、リッピングしてプレイヤーに落とす人の方が多い事になる。恐らく、配信購入よりレンタルの方が圧倒的に利用回数が多いのではないか。

ここをどう解釈するか。桜流しがCDシングルを出さないと宣言したのはもしかしたら、レンタル対策かもしれない。配信のみに特化する事によって確実にファンを先取りして掴む。250円というのは流石に高額だが(何しろ12曲購入したら3000円で、CDアルバムと変わらない)、こうであれば配信を買う事になる。30万ダウンロードという数字は、そういった購入者心理をついた結果かもしれない。

この後DVDシングルがリリースされるが、ここから音声を抽出するのは一手間で、レンタルしてリッピングする層に比べれば数%に留まるだろう。現行では見事戦略が当たっている事になるが、はてさてこのビデオグリップ配信からDVDシングルの発売への流れ、他にどんな意図があるだろう。次回はそこらへんの話を。